塾の赤字・売上減に悩むオーナーへ。廃業コストを抑え、次への資金を作る事業譲渡の賢い進め方

学習塾を売るなら「売り時」を間違えないで!
買い手から見れば、ゼロから立ち上げるよりも圧倒的に効率的


学習塾のM&A・事業譲渡という選択肢は、かつてのような「経営に行き詰まった際の最後の手段」というネガティブなイメージから脱却し、いまや成長戦略や出口戦略の重要な選択肢として定着しつつあります。

特にここ数年、少子化の影響に加え、物価高騰による固定費の増大、さらに優秀な講師の採用難といった三重苦により、売上が減少傾向にあるオーナー様は少なくありません。

しかし、厳しい現実を直視しつつも、単なる廃業ではなく、塾の存続と価値最大化を図るための戦略的な譲渡には、明確な勝ちパターンが存在します。

本記事では、一般的なM&Aの解説にとどまらず、売上ダウン局面にある塾がどのようにして高値での譲渡、あるいは理想的な形での事業承継を実現できるのか、その本質的な戦略を解説します。


1. なぜ今、売上が下がっている塾ほど譲渡を検討すべきか

売上が減少していると、

多くのオーナー様は

「こんな状態で売れるはずがない」
「赤字だから買い手がつかない」


と考えがちです。しかし、譲渡市場において買い手が重視するのは現在の売上高だけではありません。

買い手が購入を決める本当の指標

法人や複数教室を経営するプレイヤーが、あえて苦戦している塾を買収するのには理由があります。

それは「売上そのもの」よりも「立地」と「顧客基盤(リスト)」、そして「地域のブランド力」です。

売上が下がっているといっても、その地域で何年も看板を掲げてきた事実は重い資産です。

特に、新しく塾を立ち上げるには、物件探し、内装工事、近隣への認知度向上という膨大なコストと時間がかかります。

買い手から見れば、多少の手入れが必要であっても、即座に生徒や場所を確保できる事業所は、ゼロから立ち上げるよりも圧倒的に効率的なのです。


2. 譲渡価格を引き上げるための「磨き上げ」戦略

売上が下降トレンドにある中で、少しでも条件を良くするための「経営改善(磨き上げ)」は不可欠です。

ただし、ここで言う改善とは、無理に売上を伸ばすことではありません。買い手が判断しやすい「透明性」を高めることです。

財務のクリーンアップ

個人経営の塾に多いのが、私的な経費と事業経費が混在しているケースです。

譲渡を検討する半年ほど前から、財務諸表を可能な限りクリーンに保ってください。

買い手は「買収後の収益性」をシミュレーションします。経費が曖昧な状態では、リスク評価を高く見積もられ、買収価格を低く提示される原因になります。

とは言え・・・・

「では譲渡しようか」という判断とご決断は出来るのですが、その後の「経理資料」とくに「PL(損益計算書)」の準備まではなかなか手が回りそうもないオーナーも実際は多いです。

ですが、この記事でお伝えしたいのは、

「買うのは誰か」という話です。買うのは「買い手候補者」の中の一人です。その人が引き継ごうとする塾の状況をどんぶり勘定の状態で、何となくの感覚で「では買いましょう」と判断する可能性があるかどうかです。

そう判断される方はいません。
感覚で買う判断をするのではなく、実態を把握して買うかどうかの判断を下します。

ですから、

どうかこの「会計資料」については、面倒でも作らなくてはいけないものだということで、頑張って作成してほしいです。

【作成のコツ】

個人事業主の方でしたら、確定申告をやっていただいているかと存じます。その確定申告資料を依頼したい税理士またはご自身でやられているのであれば、資料を印刷して、特に「コスト」を細分化してみてください。
単純に「通信費」と書かれていたとしても

それは
・切手代
・電話代
・レターパックなどの代金
があります。

そして

「支払い手数料」という項目があったならば、

・銀行への振込手数料
・塾で使っているシステムの利用料金
・その他サービス利用の代金
などがあります。

このように、細分化して経理を細かくチェックしていき、PL(損益計算書)を作成します。

売上高は生徒からの学費がメインでしょうから、この点は月次でも追いやすいです。そして入ってくるお金がどこに入金されるのかを口座でも確認して、尚且つ口座振替を利用されている場合はまとまった入金がどこに入ってくるのかが整合性取れるようにしておくようにしておきましょう。

まとめて言いますと、

入金がいくらあって、口座から出るお金がいくらで、どのような支払いになっているのかをわかりやすく表にします、それが結果損益計算書になります。

講師への依存度の可視化と標準化

もし売上の多くが、カリスマ講師であるオーナー様自身の授業に依存している場合、譲渡は極めて難しくなります。

逆に、マニュアルや授業カリキュラムが整っており、誰が教壇に立っても一定のサービス品質が維持できる体制であれば、高く評価されます。

オーナー様自身が現場から一歩引き、組織として回る体制を意識的に作ることで、買い手のリスクは激減します。

例えば学習塾経営をやったことがない方が買収を考えたとします。
ですが、ちょっとかじれば、学習塾経営におけるポイントは誰でもわかります。学習塾は何を売り物にしているのか?という視点に立てば、答えは「授業」となるからです。
ではその授業を実施しているのは誰か?という問いが生まれ、その人への依存度はどの程度なのか?という問いにも派生します。

少なくとも買収を検討される人は、経営というものをしっかり考えますので、素人だからわからないだろうということは1000%ありません。


3. 買い手の属性別・交渉のポイント

交渉を有利に進めるには、相手が何を求めているのかを理解する必要があります。

個人経営の塾オーナーへの譲渡

同業者である個人オーナーは、多くの場合「自分と同じような小規模経営」を維持したいと考えています。この場合、高値追求よりも「生徒や講師を大切に扱ってくれるか」という理念の継承が交渉の鍵を握ります。

法人経営者への譲渡

法人が狙うのは、シェアの拡大やエリアの空白地帯の解消です。

彼らは「規模の経済」を追求します。売上が落ちていても、その地域での物件の優位性や、競合との力関係をデータで語れるオーナーは非常に高く評価されます。彼らに対しては、感情論ではなく、「地域における資産価値」を論理的に説明してください。

複数教室展開法人への譲渡

最も大きな狙いは「人材の確保」です。

優秀な教室長や講師が残っている場合、彼らの採用コストを考えると、赤字であっても買収する価値があると判断されます。

スタッフのモチベーションを維持しながら譲渡準備を進めることは、最終的な価格に直結する要素です。


4. 失敗しないための「負の遺産」の切り離し方

売上ダウンの要因が、古すぎる設備や、特定のモンスター顧客への対応にある場合、それらを放置したままでは譲渡は成立しません。

譲渡直前に無理な投資をする必要はありませんが、少なくとも「買い手に引き継いだ後にトラブルになりそうな要素」は整理しておくべきです。

例えば、

物件の賃貸借契約の再確認や、講師との雇用条件の明文化など、法的なリスクを解消しておくことが、スムーズな交渉の第一歩です。

また、不採算部門や、将来的にリスクとなるような事業がある場合は、譲渡契約の対象から外し、身軽な状態で渡すことも戦略の一つです。


5. 結論:譲渡は「終止符」ではなく「次なる飛躍の準備」

売上が下がっている時期に譲渡を検討するのは、決して恥ずかしいことではありません。

むしろ、市場環境の変化が激しい現代において、引き際を適切に見極めることは、経営者としての高い能力です。

多くのオーナー様が、ギリギリまで粘ってしまい、結果として価値がゼロになり、廃業コストだけが残るという苦しい決断を強いられています。

しかし、売上があるうちに、そして物件としての資産価値があるうちに譲渡できれば、それは次の人生への資金や、次のビジネスへの種銭となります。

大切なのは、いまの塾の「何を価値として売るか」を冷静に言語化することです。

生徒数、立地、ブランド、あるいは長年培った地域との信頼関係。

それらが重なれば、売上が下がっていても必ず欲しいという買い手は存在します。


最後に、譲渡を検討するオーナー様にとって、まずは「自分の塾が外部からどのように見えるか」という客観的な視点を持つことが重要です。

今の塾が持つ強みと弱みを冷静に分析し、戦略的に譲渡準備を進めることで、これまでの経営の成果を最大限に報わせることができるはずです。




学習塾・習いごと教室のM&A成功の鍵はPMIにあり!クロスM&Aが提供する「安心の譲渡」とは?

閉校・廃業を考える前に「譲渡」を
①仲介不動産会社への連絡
自分が望む金額でスピーディーに
習いごと教室の事業承継
②FC加盟の学習塾・習いごと教室
③スムーズ引継ぎ シート管理
買い手の心を掴む概要説明の極意
中学受験対応ができる場合の価値増加
BATONZの学習塾・習いごと専門家
学習塾の譲渡:ベストな時期はいつ?
学習塾譲渡:電話番号の引き継ぎ
売りっぱなしの時代は終わっている
後継者がいない学習塾オーナー様へ
習いごと教室の事業承継
個人塾の閉鎖、 費用はいくら?
英会話教室売却完全ガイド
学習塾の事業譲渡契約書

夏期講習の売上ダウンは

【学習塾譲渡】仲介ガイド
プログラミング教室のM&Aを
塾の譲渡、気になる「相場」は?
生徒数減少に直面した塾オーナー様へ
急募 不動産・FC契約更新間近
塾の譲渡は「面倒」じゃない!
塾の譲渡:理想の買い手を見つける
NN情報(ノンネーム情報)の重要性
売り手市場から買い手市場へ!
売却する際に準備すべき資料
企業概要書(IM)の作り方
売却、今こそ決断の夏!生徒数で
「譲渡」が「買収」の5倍検索される
【初心者向け】M&A簡易概要書
同族承継が第三者承継になる実情
「教育モデル改革」が譲渡価値UP
事業譲渡と株式譲渡の基本
株式譲渡と事業譲渡の税務
M&Aの税務基礎知識

【CROSS M&A(クロスマ)からのお知らせ】

当記事をお読みの皆様で、当社の仲介をご利用いただいた学習塾・習いごとの経営者様には、ご希望に応じて無料でメール送信システムの作成をお手伝いいたします。システム作成費も使用料も一切かかりません。

安全かつ効率的な報告体制を構築し、保護者との信頼関係を強化するお手伝いをさせていただきます。ぜひお気軽にご相談ください。

BATONZ×CROSS M&A
CROSS M&A(クロスマ)は、BATONZ(バトンズ)認定パートナーとして皆様の事業承継をサポートいたします。

学習塾・習いごと専門M&AサービスCROSS M&A(通称:クロスマ)は、業界ナンバー1の成約数を誇るBATONZの専門アドバイザーです。BATONZの私の詳細プロフィールはこちらからご確認ください。
また、弊社は、中小企業庁のM&A支援機関です。

学習塾・習いごとのM&Aについて、さらに詳しい情報や具体的な案件にご興味はありますか?どのような点でお力になれるか、お気軽にご相談ください。

M&Aの会社なのに学習塾もデールルーム
(学習塾への新規参入をご検討中の皆様が内部をよりイメージしやすいように、リアル学習塾モデルルームのサービスを開始しました)

 ↑ 中小企業庁ウェブサイト」へのリンク

学習塾・習いごと教室の譲渡・買収をご検討の方、
または教室運営に迷いを感じている方はこちら!