学習塾・習い事教室開校者必見!失敗しない社員・講師採用のための求人サイト徹底活用ガイド
序章:開校前の最重要課題「人材確保」を成功させるために
学習塾や習い事教室の新規開校を実現された方向けに、社員と講師採用についての記事をまとめていきます。
皆さんは今、新しい学びの場を提供されました。
これからの仕事は社会貢献にも繋がり、大きなやりがいを感じられることでしょう。
しかし、開校準備の中で最も重要であり、かつ多くの開校者が頭を悩ませるのが「人材確保」です。どんなに素晴らしい教育理念やカリキュラムがあっても、それを実践する優秀な社員や熱意ある講師がいなければ、教室の成功は望めません。
特に、学習塾や習い事教室という業態では、生徒一人ひとりに寄り添い、学力向上や技能習得をサポートする「人」の力が何よりも重要です。適切な人材を採用できるかどうかで、教室の評判、生徒の定着率、ひいては経営の安定性が大きく左右されます。
教室長、塾長の強い思いや理念はそこで働いている講師に伝搬します。トップの考え方次第でいくらでも教室は変わるのです!
本稿では、学習塾や習い事教室を新規開校される皆様が、社員と講師の採用を成功させるための具体的な求人サイト活用術を詳細に解説します。闇雲に求人情報を出すのではなく、ターゲット人材に合わせたサイト選定、効果的な求人票の作成、そして採用後の定着までを見据えた戦略を共に考えていきましょう。

第1章:社員募集で伝えるべきは「タイムスケジュール感」と「専門性の有無」
学習塾や習い事教室における教室長(塾長)は、教室運営の中核を担う存在となります。決められたフルタイム勤務をこなすためには、やはりアルバイトではなく社員雇用をしていくことになるでしょう。
社員つまり教室長や塾長は、生徒募集、保護者対応、カリキュラム作成、講師の管理、そして経営戦略の立案まで、多岐にわたる業務を担当します。社員募集において重要なのは、応募者が何を求めているのかをリサーチして対応した募集記事を書くことにあります。
そして求める職務形態がどのようなものなのかが募集側と応募側でマッチしなければ、応募は来ません。
例えば新型コロナ発生以降、リモート勤務を取りいれた会社も多くあると思います。しかし、学習塾や習いごと教室において、このリモートが現状はなかなか成り立ちにくい面があります。授業をオンラインで実施するのは時代の趨勢としてどこでも行っていますが、箱ものとしての教室は存在することのほうが多いです。
求めている勤務形態はフルリモート、募集したい人材は教室管理者、であればこの段階でマッチングはありえないということです。求職者は「安定した環境で長く働きたい」と考えます。そして「教育業界における専門性や経験」がかなり必要なのでは?と思うかもしれません。
しかし経験則で言えば、求職者に伝えるべきは
①学習塾や長いごとの教室長の仕事内容は夕方から夜がメインになるというタイムスケジュール
及び
②教育に関しての専門性や知識が優先ではない
ということです。
なぜ、タイムスケジュールが重要なのか!?
これは説明の仕方で学習塾業界の勤務はたくさん余暇時間があるのだということを理解してもらえるからです。
簡単に言うと、
例えば夜型メインの仕事になったとして、帰宅時間が22時になったとします。しかしながら、仕事開始の時間は大方午後13時とか14時ですので、夜中の2時とか3時まで仮に起きていたとしても9時、10時に起きてもまだ十分に出社時間に間に合うのです。
帰宅後、ゆっくりと映画を見て、本を読んで、音楽鑑賞して寝る、そんな生活が普通にできるようになります。
これは朝8時だとか、9時出社の会社ではなかなかできないことです。
1-1. 大手総合求人サイトの活用
まず、社員募集の基本となるのが、利用者数が圧倒的に多い大手総合求人サイトです。これらのサイトは、幅広い層の求職者にリーチできるため、まず検討すべき選択肢となります。
そのような観点では以下のようなサイトが検索結果に出てくると思います。
【主要な大手総合求人サイトと特徴】
- リクナビNEXT: 転職者の登録数が非常に多く、幅広い業種・職種の求人が掲載されています。20代~30代の若手層から、キャリアアップを目指す経験者層まで、多様な人材にアプローチ可能です。UI/UXも優れており、求職者にとって使いやすいのが特徴です。
- doda: リクナビNEXTと並ぶ大手転職サイトで、こちらも幅広い層の求職者が利用しています。エージェントサービスも充実しており、非公開求人の紹介や、求職者へのキャリアアドバイスも行っています。求人掲載だけでなく、スカウト機能なども活用することで、より積極的に候補者を探すことができます。
- マイナビ転職: 20代の若手層に特に強いとされています。第二新卒や未経験者向けの求人も多く、ポテンシャル採用を検討する場合には有効な選択肢となります。新卒採用でマイナビを利用していた学生が、そのまま転職でも利用するケースも多いため、フレッシュな人材を求める場合に適しています。
- エン転職: 「入社後の活躍」を重視した情報提供が特徴で、企業の働きがいやカルチャーを詳細に伝えることに注力しています。給与や福利厚生だけでなく、具体的な仕事内容や職場の雰囲気などを丁寧に伝えることで、ミスマッチを防ぎ、定着率の高い採用に繋げることが期待できます。
【実例とリアルなオススメ】
上記はすべて経験済です。
オススメは、「エン転職」です。今までいろいろ試しながら、ここに登場しているサイト以外にもトライしたことがありますが、結論から言って「エン転職」が一番ヒットしますし、外れたことがありません。
金額はその時の相場があるでしょうし、担当者次第ですが、エン転職の担当者は相当洗練されているイメージがあり、こちらの求めるものをしっかりと受け止めてくれます。
さてここで実話です。
ある回の募集で、なんと100名以上の応募者が来たことがあるのです。オーバートークではありません。
そのときは、さすがに大変でした。
たくさんの人材から選べるのだという喜びよりも、98~99%の人たちを不採用にしなければいけないという大変さです。
このときは、エン転職の担当者さんもかなり驚いていました。
では実際、何が応募者の心にささったのか・・・これを分析すると、「家庭的な内容だった」ということと「素直に書いたから」という2つが思い当たるフシです。
あとは、担当者さんの文章校正スキルが素晴らしかったのでしょう。ですがこういうやり取りであったり、文章校正時に真剣に考えてくれているさまなどは、感動しました。
担当の方は転勤になりましたが、その後の担当者さんも、また素晴らしく洗練されている方です。エン転職という会社の文化なのでしょう。「洗練されている」という言葉がぴったりくる会社だと思います。
【大手総合求人サイト活用のポイント】
- 詳細な求人票の作成: 多くの求人の中に埋もれないよう、仕事内容、求める人物像、教室の魅力、研修制度、キャリアパスなどを具体的に記載しましょう。特に、学習塾や習い事教室ならではのやりがい(生徒の成長に貢献できる、地域社会との繋がりなど)を強調することが重要です。
- キーワードの最適化: 総合求人サイトでは、求職者がキーワードで検索することが多いため、「学習塾」「教室運営」「教務」「事務」「マネジメント」「教育」などの関連キーワードを適切に盛り込みましょう。
- 定期的な情報更新: 新着求人は上位表示されやすいため、応募がない場合でも定期的に情報を更新することで、露出度を高めることができます。
- スカウト機能の活用: 登録されている求職者のレジュメを検索し、自社の求める人材に直接アプローチできるスカウト機能は積極的に活用すべきです。
上記4つのうち、応募数に大きく影響するのは、「スカウト機能」です。これは利用しないと損ですし、利用がオプションになっているならば、即座にスカウト機能を入れた金額を見積出してほしいということを伝えるといいでしょう。
1-2. 業界特化型求人サイトの検討
教育業界に特化した求人サイトも、社員募集において非常に有効な手段です。これらのサイトには、教育分野でのキャリアを志向する人材が多く登録しているため、効率的にターゲットにリーチできます。
【主要な教育業界特化型求人サイトと特徴】
- EduCareer(エデュキャリア): 教育業界に特化した転職・求人情報サイトで、学習塾、予備校、各種学校などの求人が豊富です。教育業界での経験を持つ人材や、教育に熱意を持つ人材が多く登録しています。
- 教員採用.jp: 主に学校教員の求人を扱っていますが、学習塾の教務主任や教室長など、教育経験者を求める求人も掲載されることがあります。元教員の方など、教育現場での経験豊富な人材を求める場合に有効です。
【業界特化型求人サイト活用のポイント】
- 専門用語の活用: 業界特化型サイトでは、求職者も業界知識がある程度あるため、教育現場で使われる専門用語を適切に盛り込むことで、具体的な業務内容をイメージしてもらいやすくなります。
- 「教育への情熱」を前面に: 教育業界を目指す人材は、自身の仕事が社会に貢献することに大きな価値を見出す傾向があります。教室の教育理念や、生徒への想いを具体的に伝えることで、共感を得やすくなります。
しかし、以下のこともインプットしておいてください。
確かに業界特化型の求人サイトはターゲットの絞り込みがよりディテールに響くのですが、長年の経験から言うと、
教育関連の業種に努めていたから・・・
以前講師として勤務していたことがあるから・・・
子どもが好きだから・・・
他の教室で教室長の経験があるから・・・
これらの要素を採否の重要要素にしないほうが良いということです。
ここで、その理由を詳しく述べるのは控えておきますが、
性格的に素直な方とか、異業種経験者とか、営業職出身者とか、お店などの販売員をされていた方・・・のほうが実績は残しやすい傾向です。
第2章:講師募集で重視すべきは「専門スキル」と「指導力」
学習塾や習い事教室の講師は、生徒の学力向上や技能習得に直接的に関わる、教室の「顔」とも言える存在です。生徒や保護者との信頼関係を築き、分かりやすく指導する「専門スキル」と「指導力」が何よりも求められます。
マネージメントを担当する教室長と講師は、スキルについて考え方が違います。
講師はマネージメントの業務よりは指導することが仕事です。
教室長や塾長は指導することよりもマネージメントの業務が主となります。
つまり、職務分掌だと思ってください。
講師は、教えるスキルが高い人がそろうほどに教室には生徒が集まります。
学習塾や習いごと教室における「商品」はサービスになります。そのサービスを前線で提供するのは、講師です。
したがって、講師は学習塾にとって大切なサービス提供者であるということです。
2-1. 学生向け求人サイト・媒体の活用(アルバイト講師)
大学生や専門学校生は、学習塾のアルバイト講師として非常に適した人材です。自身の受験経験や学習経験を活かしたいという意欲が高く、比較的柔軟なシフトに対応できることが多いです。
【主要な学生向け求人サイト・媒体と特徴】
- バイトル: 学生のアルバイト探しで非常に利用者の多いサイトです。幅広い職種の求人があるため、多くの学生にリーチできます。特に、「こだわり条件」で「短期」「高収入」「教育系」などを設定している学生にアプローチできます。
- タウンワーク: フリーペーパー版とWeb版があり、地域密着型の求人に強いのが特徴です。教室の近隣に住む学生に効率的にアプローチできます。
- マイナビバイト: マイナビのブランド力もあり、多くの学生が利用しています。学業との両立を考えている学生に配慮した求人票を作成することで、応募に繋がりやすくなります。
- 大学・専門学校のキャリアセンター・掲示板: 各大学や専門学校のキャリアセンターには、学生向けのアルバイト求人が集まります。直接問い合わせて求人情報を掲示してもらったり、学内説明会に参加したりすることも検討しましょう。特に、教員養成課程のある大学であれば、将来教職を目指す学生が応募してくれる可能性が高いです。
- 塾講師専門のアルバイト求人サイト:
- 塾講師JAPAN: 塾講師のアルバイトに特化したサイトで、全国の学習塾・予備校の求人が掲載されています。塾講師志望の学生が多数登録しており、効率的に採用活動を進められます。
- 塾講師ステーション: こちらも塾講師専門の求人サイトで、時給や勤務地、指導科目などの条件で絞り込みやすく、学生にとって使いやすいのが特徴です。採用お祝い金などの制度がある場合もあります。
ここでオススメは、
「塾講師JAPAN」と「塾講師ステーション」の2つです。
成功報酬型ですが、一番可能性が高く一番採用出来て、運営母体がしっかりしていて教室経営者の気持ちを理解してくれている感があります。
習いごとで例えばプログラミング教室とかであれば、その能力に長けた人材として学生講師を雇いたい場合などにも強力に作用します。
それと
積極的に
採用者から紹介をもらうという方法も効率がよくて確率がとても高いです。
採用が確定したら、「友だちで講師としての仕事に興味がある人がいたら是非紹介して」と誘っておくといいでしょう。
また、このケースではお礼としてAmazonギフトカードなどを進呈することも規定の中に入れておくのもよいと思います。
【学生向け求人サイト活用のポイント】
- 柔軟なシフト対応を明記: 学生は学業との両立が最優先事項です。週1日からの勤務や、試験期間中のシフト調整など、柔軟な対応が可能であることを明確に伝えましょう。
- 時給・交通費・待遇の明確化: 学生にとって、時給や交通費は重要な判断基準です。具体的な金額を明記し、研修制度や昇給制度がある場合はアピールしましょう。
- 教えることの楽しさを伝える: 「生徒の成長を間近で見られる」「自分の知識が役立つ」といった、塾講師ならではのやりがいを具体的に伝えることで、モチベーションの高い学生の応募に繋がりやすくなります。
- 未経験者歓迎の姿勢: 指導経験がなくても、熱意と意欲があれば歓迎する旨を伝え、研修制度の充実をアピールすることで、応募の間口を広げられます。
2-2. 経験者・プロ講師向け求人サイト(正社員・契約社員講師)
より専門性の高い指導や、長期的な勤務を期待する場合には、経験者やプロの講師を対象としたサイトも有効です。
【主要な経験者・プロ講師向け求人サイトと特徴】
- 転職サイト(リクナビNEXT, doda, マイナビ転職など): 正社員講師や契約社員講師としてキャリアアップを目指す人材も、これらの総合転職サイトを利用します。教育業界での経験者や、他業種から教育業界への転職を考えている人材にアプローチできます。
- 教育業界特化型求人サイト(EduCareerなど): 社員募集と同様に、教育業界特化型サイトも、経験豊富な講師を探す上で有効です。
- ヘッドハンティングサービス・人材紹介会社: 高度な専門性を持つプロ講師や、特定の科目で実績のある講師を求める場合、ヘッドハンティングサービスや教育業界に強い人材紹介会社を利用することも選択肢となります。費用は高くなりますが、非公開求人として募集し、スクリーニングされた質の高い人材を紹介してもらえる可能性があります。
【経験者・プロ講師向け求人サイト活用のポイント】
- 専門科目・指導経験の明確化: どの科目で、どのような指導経験を持つ講師を求めているのかを具体的に記載しましょう。
- 実績とキャリアパスのアピール: 「難関校合格実績」「生徒からの信頼」「教材開発」「教室運営への参画」など、講師としての実績を正当に評価し、キャリアアップの機会があることを提示しましょう。
- 待遇・給与の提示: 経験者やプロ講師には、それに見合った待遇や給与を提示することが重要です。年俸制やインセンティブ制度など、具体的な報酬体系を明確にしましょう。
プロ講師については、当然ながら待遇は大学生講師よりも高額になります。しかしながら考え方によっては、その先生がいてくれることで集客につながる!ということもあるでしょうし、
サイクルが短くなりがちな大学生講師の募集と採用課金でのコストとの兼ね合いを見て、
しっかりと根付いてくれるプロ講師を手厚い待遇で迎え入れたほうが長い目で見たコストは軽減できる可能性もあるのです。
第3章:求人サイト選定から採用までの実践的アプローチ
ここまで、社員と講師の募集に適した求人サイトを具体的に見てきました。ここからは、これらのサイトを最大限に活用し、実際に採用に繋げるための実践的なステップを解説します。
3-1. 採用計画の策定:求める人物像の明確化が成功の鍵
求人サイトに登録する前に、最も重要なのが「どのような人材を何人採用したいのか」を明確にすることです。
- 必要な人数と役割: 教室の規模や開校時の目標生徒数から、必要な社員数、講師数を洗い出します。社員であれば教室長、教務担当、事務担当など、講師であれば指導科目(国語、算数、英語など)と学年(小学生、中学生、高校生)を具体的に特定します。
- 求めるスキル・経験: 未経験者歓迎か、経験者必須か。特定の資格(教員免許、英検など)は必要か。PCスキルやコミュニケーション能力はどの程度求めるか。
- 人柄・教育観: 生徒への寄り添い方、保護者との接し方、チームワークを重視するかなど、教室の理念に合致する人柄を具体的にイメージします。
- 給与・待遇の明確化: 相場を参考に、現実的な給与水準を設定し、福利厚生や研修制度など、アピールできる点を整理します。
多くの学習塾、習いごと教室は社員として雇うのは1名です。
規模感にもよりますが、生徒数によって社員数も決まってくると思います。60名ぐらいまでは1名の社員でも回せますが、70名、80名、100名となってくるとさすがに一人ではきつくなるかもしれません。時間がいくらかかっても自己責任原則でやれるといことであればオーナー一人が頑張って、やれないこともないですが、これを社員一人で全部やってというのは、きっとどこかで疲弊してしまいます。
平常時期ならぎりぎりいけるものも、夏期講習前ぐらいからやるべきことが大きく増えてきますので、一人での運営はきついでしょう。
続いて講師ですが、指導形態が集団か個別かによります。
集団の場合でも一クラスの生徒人数によって異なりますので一概には言えません。
例えば
50名の生徒在籍があったならば集団であれば、10名ぐらいの講師数、個別指導塾であれば16名ぐらいの講師数が必要だと思います。
3-2. 効果的な求人票の作成:魅力を最大限に伝える
求人サイトに掲載する求人票は、教室の「顔」です。魅力を最大限に伝え、ターゲット人材に響く内容を作成しましょう。
- キャッチコピーで引きつける: 多数の求人の中から目に留まるような、印象的なキャッチコピーを考えましょう。「生徒の成長を最前線でサポート!」「あなたの『教えたい』を形にする教室」など、具体的にメリットを提示するのも効果的です。
- 教室の魅力・教育理念を伝える: 「なぜこの教室を開校したのか」「どのような教育を目指しているのか」など、教室のビジョンや教育理念を具体的に語ることで、それに共感する人材の応募に繋がります。
- 仕事内容を具体的に: 抽象的な表現ではなく、一日の流れ、担当業務、関わる人などを具体的に記述することで、入社後のイメージを掴みやすくします。
- 働く環境・雰囲気を伝える: 職場の写真(可能であれば)、チームメンバーの紹介、休憩スペースの様子など、働く環境の魅力を伝えましょう。
- 研修制度・キャリアパスを明確に: 未経験者向けの研修や、経験者向けのスキルアップ支援、将来的なキャリアパス(教室長、教務主任など)を具体的に提示することで、入社後の成長イメージを持ってもらえます。
- 福利厚生・待遇を詳細に: 給与、賞与、昇給、各種手当、社会保険、有給休暇、交通費など、誤解のないように具体的に記載しましょう。
- 選考プロセスを分かりやすく: 応募方法、選考の流れ(書類選考、面接回数、筆記試験など)、結果連絡までの期間などを明確にすることで、求職者の不安を軽減します。
3-3. 応募後の対応:スピードと丁寧さが決め手
せっかく応募があったとしても、その後の対応が遅かったり、不親切だったりすると、優秀な人材を逃してしまう可能性があります。
- 迅速な書類選考と連絡: 応募があったら、できるだけ早く書類選考を行い、結果を連絡しましょう。特に、他の企業も並行して選考を進めている場合があるため、スピードが重要です。
- 丁寧な面接: 面接では、応募者の話にしっかりと耳を傾け、教室の魅力や求める人物像を丁寧に伝えることを心がけましょう。一方的な質問攻めではなく、対話形式で進めることが重要です。
- 質問への丁寧な回答: 求職者からの質問には、誠意をもって丁寧に回答しましょう。疑問点や不安を解消することで、入社への意欲を高めることができます。
- 採用条件の明確化: 内定を出す際には、給与、勤務時間、休日、福利厚生など、労働条件を明確に提示し、書面で確認できるようにしましょう。
面接を実施して採用確定をさせたあとは、社員であればOJTで、現場での指導を徹底していくこと、講師ではれば、なるべく登用機会を早めにもってあげることが肝要です。
第4章:採用後の定着を見据えた戦略
採用はゴールではなく、スタートです。せっかく採用した人材がすぐに離職してしまっては、時間もコストも無駄になってしまいます。採用後の定着を見据えた戦略も重要です。
- 丁寧なオンボーディング: 入社時のオリエンテーション、教室のルールや生徒情報の共有、OJT(On-the-Job Training)など、新しい環境にスムーズに適応できるよう、丁寧なサポートを心がけましょう。
- 定期的な面談とフィードバック: 入社後も定期的に面談を行い、業務に関する悩みや目標、キャリアプランについて話し合う機会を設けましょう。ポジティブなフィードバックを与えることで、モチベーションの向上に繋がります。
- 研修・スキルアップ支援: 授業スキルの向上、生徒対応、保護者対応、最新の教育情報など、継続的な学習機会を提供することで、社員・講師の成長を促し、教室全体の質を高めることができます。
- 適正な評価と報酬: 貢献度に応じた適正な評価と報酬は、従業員のモチベーションを維持し、定着に繋がる重要な要素です。
- 良好な職場環境の構築: 社員・講師間のコミュニケーションを活発化させ、互いに協力し合える良好な職場環境を構築することが、離職率の低下に繋がります。定期的な懇親会やイベントなども有効です。
終章:開校の成功は「人」にあり
学習塾や習い事教室の開校は、多くの夢と期待に満ちたチャレンジです。その成功の鍵を握るのは、他でもない「人」です。優秀な社員や熱意ある講師がいれば、生徒は成長し、保護者は信頼を寄せ、教室は地域に根差した存在へと発展していくでしょう。
本稿で解説した求人サイトの活用術、効果的な求人票の作成、そして採用後の定着を見据えた戦略を実践することで、皆様の教室が素晴らしい人材に恵まれ、地域社会に貢献する学びの場となることを心より願っています。
人材募集は時間と労力を要するプロセスですが、未来の教室を支える大切な投資です。焦らず、しかし着実に、最適な人材との出会いを実現してください。皆様の開校と教室運営の成功を心より応援しております。
貴社の成長戦略を実現するために、どのような選択をされる場合でも、CROSS M&Aが皆様の強力なパートナーとして併走いたします。まずはお気軽にご相談ください。
