学習塾・習いごと運営では月間コストをいかにダウンするかがポイント！Discordがもたらす革新的なコミュニケーション術
以前はビジネスで使うコミュニケーションツールは、メールがメインでした。2020年の新型コロナパンデミックから在宅ワークが増加し、チャットツールが主流に躍り出ました。
日々の仕事において、コミュニケーションは組織の生命線と言っても過言ではありません。よく言われる「報告ー連絡ー相談（ほうれんそう）」です。これが途絶えると、組織体として特に上長がチームの動きや仕事進捗、潜んでいるリスクに気づきません。
とにもかくにも重要なコミュニケーション。手段としてメール、電話、対面会議…様々な手段がある中で、チャットツールはもはや不可欠な存在となりました。
しかし、数多あるチャットツールの中で「本当にビジネスで使える、最高の一本はどれか？」と問われたとき、私は自信を持って「Discord（ディスコード）」を挙げます。
「Discord？ それってゲーマーが使うやつでしょ？」そう思われた方も少なくないでしょう。しかし、その認識はもはや過去のものです。Discordは進化を遂げ、その強力な機能性と柔軟性で、今やビジネスシーンにおいても類を見ない可能性を秘めているのです。
本記事では、なぜDiscordがビジネスチャットツールの「一番のオススメ」なのかを徹底解説します。他の主要チャットツールであるSlack、Chatwork、LINE WORKSとの比較を通じてその独自性を浮き彫りにし、Discordの最大の特徴、使いやすさ、そしてビジネス利用における「楽しさ」にも焦点を当てていきます。
既存のチャットツールは「ビジネスライク」すぎる？ 他ツールとの比較で見るDiscordの立ち位置
まずは、現在主流となっているビジネスチャットツールとDiscordを比較し、それぞれの特徴とDiscordの立ち位置を明確にしましょう。
Slack：ビジネスチャットのスタンダード？
Slackは、ビジネスチャットツールの代表格として、多くの企業で導入されています。実は当社でも最初はSlackでコミュニケーションツールを使いこなしていましたし、コアとなるツールでした。（過去形）その特徴は以下の通りです。
- 豊富な連携機能： Google Drive、Trello、Jiraなど、多数の外部サービスと連携し、業務効率化を図れます。
- チャンネルベースのコミュニケーション： プロジェクトや部署ごとにチャンネルを作成し、テーマに沿った会話が可能です。
- 検索機能の優秀さ： 過去のメッセージやファイルを高速で検索できます。
- スレッド機能： 特定のメッセージに対する返信をスレッド化し、会話の流れを整理できます。
Slackは非常に高機能で、ビジネス利用に特化しているため、洗練されたインターフェースと豊富な機能で多くの企業に支持されています。しかし、その「ビジネスライク」さが、時に堅苦しさや心理的な距離感を生むこともあります。無料プランのメッセージ履歴制限や、有料プランの高額な料金も導入のハードルとなることがあります。
実は当社がSlackを辞めた理由は、有料化されたからです。大きな会社でしたらまだしも小規模な会社では、そこまでコストをかけてやることじゃないかなぁ・・・そう思ってすぐに代替を探しました。
以前、Evernote を気に入って使っていたけれど、Notion に切り替えました！という理由と全く同じです。EvernoteからNotionへ、SlackからDiscordへ、と切り替えた当初は「大丈夫かな」少し不安になったこともありますが。今では全く違和感ありません。
むしろ、乗り換えて大正解だった！と言い切れます。
Chatwork：日本企業に寄り添うシンプルさ
Chatworkは、日本企業での導入事例が多いチャットツールです。
- シンプルなUI/UX： 直感的に操作できるシンプルなインターフェースが特徴で、ITリテラシーが高くないメンバーでも導入しやすいです。
※UI/UXとは？（UIはユーザーインターフェースの略で見た目です。UXは使いやすさとか楽しさです） - タスク管理機能： メッセージから直接タスクを作成し、担当者や期限を設定できるため、プロジェクト管理にも活用できます。
- グループチャットとダイレクトチャット： 必要に応じたコミュニケーションが可能です。
Chatworkは多機能性ではSlackに一歩譲りますが、中小企業やITツールに不慣れな層には非常に使いやすいと評価されています。しかし、シンプルさがゆえに「もっと細かく情報を整理したい」「もっと多彩なコミュニケーションを取りたい」といったニーズには応えきれない場面もあります。
LINE WORKS：普段使いのLINEの延長線上にある安心感
LINE WORKSは、ビジネス版LINEとして、LINEの使い慣れた操作感をそのままビジネスに持ち込んだツールです。
- LINEと同じ操作感： 個人で利用しているLINEとほぼ同じインターフェースのため、研修なしで導入できる点が最大の強みです。
- 既読機能： LINEと同様に既読機能があるため、メッセージの確認状況を把握しやすいです。
- 掲示板、カレンダー、アンケート機能： LINEにはないビジネス向けの機能が充実しています。
LINE WORKSは、普段からLINEを使っている企業にとっては導入障壁が極めて低く、迅速な情報共有が可能です。しかし、LINEの延長線上にあるがゆえに、ビジネスとプライベートの区別がつきにくくなったり、カジュアルなコミュニケーションが過ぎると感じる場面があるかもしれません。また、多人数での同時通話や複雑な権限設定には限界があります。
Discordの最大の特徴：音声コミュニケーションとコミュニティ形成の可能性
これらのツールと比較した時、Discordが持つ最大の特徴は、「高品質な音声コミュニケーション機能」と「強固なコミュニティを形成する設計思想」にあります。これは、他のチャットツールにはない、Discordがビジネスにもたらす革新的な価値です。
1. 圧倒的な音声品質と「常時接続」の概念
Discordは元々ゲーマー向けのツールとして開発された経緯もあり、その音声品質は群を抜いています。クリアで途切れない音声は、オンライン会議はもちろん、チーム内での「常時接続」という新しい概念を生み出します。
- ボイスチャンネル： チャンネルに参加するだけで、いつでも誰とでも会話が可能です。わざわざ「会議を設定する」「電話をかける」といった手間が不要になります。これにより、偶発的な会話が生まれやすくなり、まるで同じオフィスにいるかのような一体感を醸成します。
- 画面共有機能： 高品質な画面共有機能も備わっており、共同作業や資料共有がスムーズに行えます。プレゼンテーションやデモンストレーションもストレスなく実施できます。
- 個人音量調整機能： 参加者ごとに音量調整ができるため、声の大きい人や小さい人がいても快適に会話できます。
- ノイズ抑制機能： 背景の雑音を自動的に抑制する機能も充実しており、集中して会話に臨めます。
これらの機能は、従来の「会議は時間を決めて集まるもの」という固定観念を打ち破ります。Discordでは、メンバーが常にボイスチャンネルに接続しておくことで、ちょっとした疑問の解消、アイデアの共有、作業の進捗確認などが瞬時に行えます。これは、リモートワークや分散型チームにおいて、まるで隣の席に座っているかのような密なコミュニケーションを可能にする画期的な機能です。
2. コミュニティを構築しやすい「サーバー」と「チャンネル」
Discordの基本的な構造は「サーバー」と「チャンネル」です。
サーバー： 会社全体、部署、プロジェクトなど、大きなコミュニティの単位となります。一つのサーバーに複数のチャンネルを作成できます。
チャンネル： テキストチャンネル（文字でのやり取り）、ボイスチャンネル（音声でのやり取り）があり、用途に応じて細かく分類できます。
この構造が、強固なコミュニティ形成を可能にします。例えば、プロジェクトごとにサーバーを立て、その中に「業務連絡」「」「アイデア出し」「雑談」「緊急連絡」などのチャンネルを設けることで、情報が整理され、必要な情報にすぐにアクセスできるようになります。
さらに、Discordの権限管理機能は非常に詳細です。役職や役割に応じて、特定のチャンネルへのアクセス権限や発言権限を設定できるため、情報漏洩のリスクを低減しつつ、必要なメンバーに必要な情報だけを共有できます。これは、大規模な組織や機密性の高い情報を扱うビジネスにおいて、非常に重要なポイントです。
使いやすさ：直感的でカスタマイズ性の高いインターフェース
「ゲーマー向け」というイメージから「複雑なのでは？」と思われるかもしれませんが、Discordのインターフェースは非常に直感的で使いやすいように設計されています。
- シンプルなレイアウト： 左側にサーバーリスト、中央にチャンネルリスト、右側にチャット画面というシンプルなレイアウトで、初めて使う人でも迷うことなく操作できます。
- カスタマイズ可能な通知設定： チャンネルごと、ユーザーごとに通知設定を細かくカスタマイズできます。重要な連絡は必ず通知が来るように、雑談チャンネルは通知なしにするなど、業務の妨げにならないよう調整が可能です。
- 絵文字とスタンプ： 豊富な絵文字やカスタムスタンプを利用でき、文字だけでは伝わりにくいニュアンスを表現したり、会話をより楽しく活発にすることができます。ビジネスシーンにおいても、堅苦しすぎないコミュニケーションはチームの心理的安全性を高めます。
- 豊富なショートカットキー： キーボードショートカットが充実しており、慣れるとさらに素早く操作できるようになります。
- 多機能な検索： Slack同様、強力な検索機能を備えており、過去のメッセージやファイルを迅速に検索できます。
これらの使いやすさに加え、デスクトップアプリ、Webブラウザ版、スマホアプリと、様々なデバイスに対応しているため、場所を選ばずにどこからでもアクセスできる点も大きなメリットです。
今までの使用感からすると、WEBブラウザ版とスマホアプリがあれば、デスクトップにアプリを導入しなくても問題なく日常利用が出来ます。
スマホのアプリを使うことで、スタッフ感の通話はdiscordで十分可能になります。（Wi-Fi環境があれば最高です！）
ビジネス利用における「楽しさ」：組織の活性化と心理的安全性
ビジネスでチャットツールを使う際、「効率」や「機能」はもちろん重要ですが、Discordは使っていてとても楽しいのです。このほんの少しの遊び心があるがゆえに、コミュニケーションが変にギスギスしたものになりにくいのではないかと思います。これはDiscordの「Have fun！」という付加価値提供なのかもしれません。この「楽しさ」があるからこそ、組織内で意見を言いやすくしたり、活性化したり心理的な障壁を取り除くことに寄与しているように思うのです。
1. カジュアルなコミュニケーションが生む一体感
Discordの持つカジュアルな雰囲気は、堅苦しいビジネスの枠を超えたコミュニケーションを促します。
- 雑談チャンネル： 「今日のランチ」「週末の出来事」といった雑談チャンネルを設けることで、社員間の人間関係が深まり、チームの一体感が醸成されます。これは、リモートワーク下で失われがちな「雑談から生まれるアイデア」や「偶発的な発見」を補完する重要な要素です。
WBCとかサッカーのworld cup の時には、家に帰ってもこのチャット欄でのやり取りが続きます。
日頃の数字追求だけでは社員も疲弊しますので、たまには息抜きで利用してもいいでしょう。 - 絵文字リアクション： メッセージに対して絵文字でリアクションを付けることで、気軽に共感や意見を表明でき、会話のテンポを損なわずにコミュニケーションを活性化します。
これは、上司が積極的にそういう文化を許してあげてほしいのです。
テキストメール主流の時代では、顔文字をアスキーアートで作成して、表現のきつさを和らげるようにしていましたが、ビジネスシーンではそれは失礼にあたると言われました。
時代が変わって、いまは顔文字で何かを表現する人は減っていますが、SNSが活発となり、アイコンやスタンプ、またはGIF画像を気軽に送信して、文字を打つ変わりに気持ちを表現したりします。
Discordでもその機能は健在で、ここはご法度とせずに、むしろ積極利用を促したいです。 - ボイスチャットでの気軽な声かけ： テキストでは伝わりにくいニュアンスも、ボイスチャットならすぐに解消できます。「ちょっと教えてほしいんだけど」「今大丈夫？」といった軽い声かけが、情報共有のスピードを格段に向上させます。
これらのカジュアルなコミュニケーションは、社員の心理的安全性を高めます。「質問しにくい」「相談しにくい」といった障壁が取り除かれ、誰もが気軽に発言できる環境は、イノベーションを生み出す土壌となります。
2. ボットによる業務自動化とエンターテイメント
Discordは、豊富なボット（Bot）を導入できる点も大きな魅力です。これらのボットは、業務効率化だけでなく、チームのエンターテイメント性も高めます。
- リマインダーボット： 特定の日時にメッセージを通知したり、定期的なリマインダーを設定したりできます。
- 投票ボット： チーム内での意見収集や意思決定に役立ちます。
- 音楽ボット： 休憩中にBGMを流したり、チームイベントで盛り上げたりできます。
- ゲームボット： ちょっとした息抜きに簡単なゲームを楽しむことで、リフレッシュ効果が期待できます。
これらのボットは、単なる業務自動化ツールにとどまらず、チーム内の雰囲気を和ませ、一体感を高める効果があります。ビジネスシーンに「遊び心」を取り入れることで、社員のモチベーション向上にも繋がります。
3. イベントやワークショップでの活用
Discordのボイスチャンネルと画面共有機能は、オンラインイベントやワークショップに最適です。
- オンラインセミナー・研修： 参加者が自由に発言できるボイスチャンネルと、講師の画面共有を組み合わせることで、インタラクティブなセミナーや研修が開催できます。
- アイデアソン・ハッカソン： チームごとにボイスチャンネルを分け、それぞれで議論を進めながら、必要に応じて他のチームやメンターと交流するといった使い方が可能です。
- バーチャルオフィス： チームメンバーが常に接続しているボイスチャンネルを「バーチャルオフィス」として活用することで、離れていても一体感を感じながら作業できます。
このように、Discordは単なるチャットツールとしてではなく、オンラインでの「場の創造」を可能にするツールとして、ビジネスの可能性を大きく広げます。
Discordをビジネスで活用するための具体的なステップ
Discordをビジネスに導入する際は、以下のステップを参考にしてください。
- サーバーの作成： 会社全体、部署ごと、プロジェクトごとなど、目的に応じてサーバーを作成します。
- チャンネルの作成： テキストチャンネル（例：#全体連絡、#プロジェクトA_進捗、#雑談）とボイスチャンネル（例：#オフィス、#会議室1）を適切に作成します。
- ロール（役割）と権限の設定： 役職や部署に応じてロールを作成し、各チャンネルへのアクセス権限や発言権限を細かく設定します。これにより、情報セキュリティを確保しつつ、スムーズなコミュニケーションを実現します。
- メンバーの招待： 社員をサーバーに招待します。招待リンクを送るだけで簡単に参加できます。
- ボットの導入： 業務効率化やエンターテイメント目的で、必要なボットを導入します。
- 社内ガイドラインの作成： どのチャンネルでどのような内容を話すか、通知設定の推奨など、簡単な社内ガイドラインを作成し、メンバーに共有することで、円滑な運用を促します。
- まずは「試す」ことから： いきなり全ての業務をDiscordに移行するのではなく、まずは少人数のプロジェクトや部署で試験的に導入し、その効果を実感してみましょう。
↑ 当方ではこのようにチャンネルを作成しています（下にまだいっぱいあります）
チャンネル箇所をクリックすると、チェンネル名にちなんだ発言がたくさん書かれています。また、事例やサンプルなどを出し合うことで、自分なりの新しいアイディアがそこから生まれることもあるでしょう。
まとめ：Discordがもたらす「新しい働き方」
Slackの洗練された機能性、Chatworkのシンプルさ、LINE WORKSの馴染みやすさ、それぞれのチャットツールには素晴らしい点があります。しかし、Discordはそれらとは一線を画す、**「高品質な音声コミュニケーション」と「コミュニティ形成」**という強力な武器を持っています。
単なるテキストベースのやり取りに留まらず、常時接続のボイスチャンネルによる密な連携、そして柔軟なサーバー・チャンネル設計による強固なコミュニティ構築は、リモートワークが普及し、多様な働き方が求められる現代ビジネスにおいて、不可欠な要素となりつつあります。
さらに、Discordが持つカジュアルな雰囲気と豊富なカスタマイズ性は、チームの心理的安全性を高め、コミュニケーションを活性化し、最終的には社員のモチベーション向上と生産性向上に貢献します。ビジネスに「楽しさ」という要素を取り入れることで、仕事はもっとクリエイティブで、もっと充実したものになるはずです。
「ゲーマー向け」という固定観念を捨て、ぜひ一度Discordをビジネスに導入してみてください。きっと、あなたのチームのコミュニケーション、そして働き方そのものに、新たな風を巻き起こしてくれることでしょう。Discordは、これからのビジネスシーンに欠かせない、最高のコミュニケーションツールとなる可能性を秘めています。
