今、多くの塾が高校生の総合型選抜対策、推薦対策というカードを切り始めているが、それがいいと本気で思っているのだろうか

高校の進路指導室や予備校の看板に、総合型選抜合格や推薦入試特化といった文字が並ぶようになって久しくなりました。
大学入試改革の波が本格化し、学力試験一辺倒だったかつての常識は大きく塗り替えられています。
現在、私立大学の入学者の半数以上が年内入試で合格を決めているというデータもあり、塾業界がこの巨大な市場に向けて「総合型選抜対策」というカードを切るのは、ビジネス戦略として極めて妥当に見えます。(※妥当とは言っておりません。一見 妥当に見えると申しております)
しかし!!
現場にいる高校生たちの視点はもっと冷ややかで、かつ現実的です。
彼らは、立派な志望理由書の書き方や付け焼刃のプレゼン技術を磨く前に、自分たちの足元にある「評定平均」という名の通行手形がなければ、そもそも戦いの舞台にすら立てないことを痛いほど理解しています。
ここが超重要な論点です。
本記事では、
あえて「総合型選抜対策」を主役に据えるのではなく、その根幹であり、かつ多くの塾が敬遠してきた「定期考査対策」を戦略の核に据えるべき理由を詳しく解説していきます。
そもそも、総合型選抜対策を高校生指導の主役にしていいのかどうかをよく検討してみてほしいです。
この点をはき違えてしまうと、
総合型選抜対策で、
・志願理由書が大事!
・小論文が大事!
こうなってしまいます。
このやり方をしてきた塾がどうなったか、皆さんは全貌を知るべきです。
1.総合型・推薦入試ブームの裏側にある「評定」の絶対権力
多くの塾が「総合型選抜対策」を打ち出す背景には、一般入試の難化と、不透明な社会情勢を背景とした「早く合格を決めたい」という受験生・保護者の心理があります。
つまり、これが生徒と保護者のニーズに違いない!という思い込みがこのスタンスを強固にしてしまっています。
小論文対策や面接指導、活動実績の棚卸しといったカリキュラムは、商品パッケージとして非常に見栄えが良いものです。
ですが、
実際に大学側が提示する出願条件を見てみてください。
そこには必ずと言っていいほど「全体の学習成績の状況(評定平均)が〇.〇以上」という文言が並んでいます。
どれだけ崇高な志を持ち、素晴らしい活動実績があったとしても、この数字が足りなければ出願すら許されません。
つまり、
高校生にとっての最優先事項は、日々の授業の理解度を証明する「定期考査」で結果を出し続けることにあります。志望理由書を書くのは3年生の夏かもしれませんが、その資格を得るための戦いは1年生の最初のテストからすでに始まっているのです。
それと皆さん、超重要なことをここに書きます。
はっきり申し上げて、
志望理由書、志願理由書の類など、お金で何万も何十万もかけなくてもAIが最高の文章をつくってくれます。
「あ、これだとAIっぽいな」と思えば、自分でいくらでも手直しできますし、加筆したりカットしたりするうちに、いつしか自分の文章になってしまいます。
そこにかかるコストは0円です。
0円で出来ることを知らない高校生など・・・・いますでしょうか。
(これだけ、AIが発達しているのに??)
「じゃぁ、わかった!小論文対策なら塾の必要性がMaxだろうよ」と反論あるかもしれません。
確かに小論文は、普通の作文の作成方法と違いますし、それなりに練習は必要だと思います。でもそれって、高校1年からやりますでしょうか?高校2年から必死にやりますでしょうか?
「小論文をやらなくちゃ!」そう思って小論文を「早期から」学ぶ高校生がどの程度いますでしょうか?今は検索結果がAI有利です。それぞれのサイトを見に行くまでもなく、AIがチョイスした回答が一番上に出ます。
「小論文 いつから」こんな検索ワードでしたら、「2か月前」とか多いです。
これで、塾としての携わり方が、総合型選抜対策に寄りすぎれば非常に「短命」に終わることが自明の理であることがわかると思います。
これだと、まるで講習です。スポット学習です。
この総合型を軸に今後はやっていくぞ!とする学習塾の気がしれない、、、そう思わざるを得ません。
もし、総合型選抜とか推薦対策を看板のメインにするのであれば、
やっぱり「学力」重視で組み立てるべきだと考えます。
センスとか、明るい性格とか、はきはきと面接でしゃべれますとか、それだったら塾はいらないでしょう。
塾=学力向上という部分は軸足に置きたいところです。
ところが・・・・
高校生指導、皆さん けっこう困っていませんか?
2.なぜ「高校生の試験対策」は塾にとっての鬼門なのか
「定期考査対策」が重要であることは、誰の目にも明らかです。
しかし、中学生向けの定期テスト対策に力を入れる塾は無数にある一方で、高校生向けに「学校別の定期考査対策」を完璧に提供できている塾は驚くほど少ないのが現状です。
そこには、塾経営側が二の足を踏まざるを得ない、構造的な二つの大きな障壁が存在しています。
理由1:学校、教科書、進度の圧倒的な多層化
中学生の場合、学区内の公立中学校に通う生徒が多く、教科書の種類も数種類に限定されます。塾側は特定の数校にターゲットを絞り、過去問を蓄積し、対策プリントを作成することが比較的容易です。
しかし、高校生は違います。一つの校舎に、偏差値も教育方針も異なる十数校、あるいは数十校の生徒が集まります。各校で採用されている教科書は数研出版、啓林館、東京書籍など多岐にわたり、英語にいたっては「コミュニケーション英語」と「論理・表現」で異なる教科書が使用され、その組み合わせは膨大な数にのぼります。
さらに、進度もバラバラです。ある学校は数学Iを1学期で終わらせ、別の学校は1年かけてじっくり進みます。この状況で一斉授業を行うことは不可能であり、
個別指導であっても講師が全ての教科書内容を把握し、対策を立てることは至難の業なのです。
理由2:教科書を超えた「担当教師」という変数
高校の定期考査における最大の難所は、出題の権限が教科書ではなく「担当教師」に完全に委ねられている点にあります。
中学生のテストは、まだ教科書や準拠ワークの枠内に収まることが多いものです。
しかし高校では、教科書をほとんど開かず、教師が自作したプリントから100パーセント出題されるケースや、大学入試レベルの初見問題が平然と混ぜられるケースが多々あります。
また、古文の現代語訳において特定の解釈を求める教師や、物理の解法に独自のこだわりを持つ教師もいます。
こうした「教師の意向」は、実際にその授業を受けている生徒から情報を吸い上げ、ノートを分析しなければ見えてきません。
準備にかかるコストと、求められる情報の精度があまりにも高いため、
多くの塾は「自習室を貸すから自分で頑張れ」というスタンスを取るか、あるいは学校の進度を無視した「大学受験用の先取りカリキュラム」でお茶を濁すことになってしまいます。
↑
この内容は辛辣ですが、いかがでしょう?
けっこう本質を突いていませんでしょうか。
ここが「鍵」だと思っています。
3.「考査対策」の徹底こそが、最大の差別化戦略になります
誰もが二の足を踏む領域だからこそ、そこに真正面から取り組むことには計り知れない価値があります。ここにこそ、ブルーオーシャンが転がっていませんでしょうか。
もし、ある塾が「あなたの学校の、あの先生の出す問題に特化した対策」を提示できたらどうでしょうか。生徒にとって、これほど心強い存在はありません。
正直な話、ここまで読んで頂き、
「総合型選抜対策!」「推薦対策!」という言葉に踊る高校生がわんさかいるだろうと考えること自体が?????だと思いませんか。
私は、このキャッチフレーズは早晩失敗すると思います。
それよりも高校生の個別指導をどうするのか! この部分を真剣にとらえていって、それを仕組み化していくことに注力してみましょう。
この戦略を具体化するためには、以下の三つのステップが必要になります。
ステップ1:徹底した「定期考査情報の資産化」
生徒から問題用紙を回収するだけでなく、授業プリント、ノートのコピー、そして「先生が授業中に『ここは出すぞ』と言った箇所」の聞き取り調査を徹底します。これらをデータベース化することで、その学校特有の「出題パターン」が見えてきます。ただし、この作業はとてつもない労力が必要となります。そして管理の方法がバラバラだと余計に仕組み化しにくいという大きな欠点を伴います。
ステップ2:アウトプットに特化したトレーニング
高校生が試験で点を落とす最大の理由は、内容の理解不足ではなく、演習量の不足にあります。高校の試験範囲は中学の数倍に及ぶため、理解したつもりで試験に臨み、時間切れや計算ミスで沈んでしまうのです。塾側が提供すべきは、解説講義以上に、その学校のレベルに合わせた「予想問題」や「類題演習」の場です。
ステップ3:考査結果と総合型選抜を繋げるストーリー構築
ここが重要です。単に「点数が取れて良かったね」で終わらせてはいけません。「今回の数学でこれだけの結果が出せたのは、君の論理的思考力が向上した証拠だよ」「この評定があれば、あの大学の推薦枠を狙えるね」と、日々の努力を将来の合格に結びつけるフィードバックを継続的に行います。
これこそが、高校生が求めている「本質的な受験指導」といえます。
ステップ2と3は非常にオーソドックスで、いずれの塾でもすでに実施していることです。ステップ1は根性がないとなかなかできません。
まだパンチが足りないですが、究極を追い求めると、働く時間が膨大になりますので、現代、未来風に高校生指導を仕組み化して働くスタッフの労働時間も従来通り出来るようにする術、その答えは
【AI活用】です。
もうこれに匹敵するものはない!と断言できます。
なぜ、世界中で関連企業の株価が高騰しているのか、なぜ、世界がここまでAIに頼るのか、なぜ、ここまでAIに兆をはるかに超える金額投資が行われるのか、どうかよく考えてみてほしいのです。
それはすでに人間の英知を超える水準に届いてしまっているからです。
パソコン、インターネット、スマホなどの能力が毎年のように処理速度が高まっているのと同様、これからAIの進化が止まるはずがないではありませんか。
まさに、いつか人間がAIに使われる時代も来るかもしれませんし、すでに来てるでしょう。
何故なら、そのほうが効率的だからです。そのほうが早いしそのほうが結局生涯コスト計算されるよりはるかに安価だからです。
学習や教育の面における「AI」がどれだけ親和性が高いかは、火を見るより明らかです。
AI活用なしの学習塾は今後は、100%なくなります。
さらに言うと・・・
高校生のバラバラな教科書、高校生のバラバラな学習進捗、高校偏差値差の上下によるバラバラな学習内容、高校生が求めるバラバラな需要
それらすべてにAIがこたえてくれます。
今後の未来の代名詞は、AIにあると思ってください。
繰り返します。AIなしの学習塾運営はありえない、もうそういう時代に突入どころか、路線ですし、デフォルトラインです。
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【実例(実話)】
AIなしの学習塾運営はありえない。
高校生の指導を講師を介してそつなくこなすために必要なコストは、高校生指導が出来る講師を採用するための採用コスト、それらの講師のコストです。
AIと人間のミックス指導によって、以下のメリットがあります。
①指導の安心感
②高度な高校生対応もできる
③繰り返し演習を指示してくれる
④フォローがしやすい
⑤出来ていないところ、出来ているところが視覚化されてわかりやすい
⑥保護者面談もやりやすい
ここで、「指導の安心感」とはどういうことだろう?
そう思われるかもしれません。
AI指導型の場合は、通常は、タブレット端末やパソコンを使うことになります。一昔前には高校生指導と言えば、「映像授業」でした。それが「実際の予備校授業を配信する形式(オンデマンド配信)」型が優勢となりました。
今は何か?と言えば、間違いなくAI指導です。
そこにライブの映像授業が絡んできて、それらのミックス指導方式が教室としての普段を大きく低下させつつ、効果を大きく出せる方法です。話を戻すと、
このAI授業における端末利用の授業は、生徒の学習力、理解度、進捗状況をAIが判断して、そこから生徒用のプログラムを自動生成させるところからスタートします。
ここに至るまでの所要時間はとても短いです。
だらだらと面談をやるよりもはるかに効果的です。
そして、その判断診断をAIがなしたあと、いよいよ生徒向けのプログラムが発動し、実際の授業が開始されます。
そこでは動画での説明、解説、そして、演習問題と適宜的確に生徒が何をなすべきかの指示が出てきますので、その通り進行していくというものです。
講師の役割は、実際の指導ではなく、どちらかというとコーチ役です。そのため、講師の力量差による指導満足度の差が生じません。
この形で運営していくと一つ貴重なデータが取れます。
それは、成績の伸びがどの程度で出てくるのかというデータです。1000分以上の取り組み、つまり時間にすると16時間程度以上の取り組みがあると、成績の伸び率が100%以上になるというデータ、これは私も持っています。
これらの実際データは、面談のときにも堂々と出せるものです。
4.「集大成としての総合型選抜」という新しい物語
「総合型選抜の対策をしましょう」と言われても、何の実績もない生徒は不安になるだけです。
しかし、
「まずは目の前のテストで4.3以上をキープしよう。その積み重ねが、君の志望理由書の最強の裏付けになるんだ」と言われれば、生徒の視界は一気にクリアになります。
定期考査対策を軸に据えることは、
生徒に「今やるべきこと」を明確に提示することに他なりません。
- 定期考査で高得点を取る。
- 高い評定平均を維持し、自分に自信をつける。
- その過程で培った学習習慣と専門知識を武器に、小論文や面接に臨む。
この一貫した流れこそが、受験生にとっても塾にとっても、最も確実で再現性の高い「合格への最短ルート」となるはずです。
5.結論:困難の先にこそ、真の顧客価値があります
高校生の定期考査対策は、確かに面倒で、効率が悪く、講師に高い負荷をかけます。しかし、だからこそ市場には空白地帯が広がっています。
「どの学校の生徒でも歓迎します」という全方位型の営業ではなく、「この地域の〇〇高校、△△高校の試験対策なら、うちの右に出る塾はありません」と言い切れる専門性。その泥臭い努力の集大成が、結果として華々しい「総合型選抜・推薦入試の合格実績」へと繋がっていくのです。
今、求められているのは、空中戦のような華やかな入試テクニックではありません。
生徒一人ひとりが直面している、学校別の、科目別の、そして先生別の高い壁を一緒に乗り越えてくれる伴走者です。
「高校生の考査対策に照準を合わせる」
この決断こそが、これからの塾経営における最強の一手となるでしょう。

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