個別指導塾のための「嫌われない営業トーク」:断られない関係構築術(トーク実例あり!)

2025年07月30日

オーナー・経営者向け

はじめに:なぜ「嫌われない営業トーク」が必要なのか

学習塾の経営において、新規生徒の獲得は常に大きな課題です。特に個別指導塾では、生徒一人ひとりへの手厚いサポートが求められるからこそ、顧客との信頼関係構築が何よりも重要になります。しかし、「営業」と聞くと、多くの人が押し売りや一方的なセールストークをイメージし、苦手意識を持つかもしれません。

学習塾の営業では、「一度断られたら終わり」です。

営業の技的なものに頼り過ぎたり、断られてから始まる!などと書かれた昭和の書物を愛読してしまった暁には、

「そうだ!営業は断られてから始まるのだ!」と変な青春ドラマのワンシーンみたいなことを信じてしまいます。

違いますよ。

「学習塾の営業は断られたら終わりです」

まずここはしっかりと線引きしておきましょう。

感覚的に違います。

「断られてから始まる」この考え方は顧客との長期的な関係構築を阻害し、結果として持続的な成長を難しくします。本記事では、この「断られたら終わり」という事実をしっかりと受け止め、「断られる前のやり方」顧客に「嫌われない」どころか、むしろ「選ばれる」ための営業トーク術について、具体的なアプローチと実践的なヒントを交えてご紹介します。


学習塾営業の現状と課題:「旧来型セールス」の限界

多くの学習塾が直面しているのは、以下のような課題ではないでしょうか。

  • 新規顧客獲得の難しさ: 少子化が進む中で、限られたパイを奪い合う競争が激化しています。
  • 短期的な成果への偏重: 目先の契約獲得に囚われ、長期的な視点での顧客育成ができていないケースが多く見られます。
  • 「営業」へのネガティブなイメージ: 顧客側も営業を受けることに抵抗を感じ、信頼関係を築く前に距離を置かれてしまうことがあります。
  • 紹介からの獲得に依存: 口コミや紹介に頼りがちで、自ら積極的に顧客を開拓する仕組みが確立されていない塾も少なくありません。

これらの課題の根底にあるのが、学習塾営業における旧来の営業スタイルです。

このスタイルでは、一度の接触で契約まで持ち込めなければ、その見込み客はもう二度と戻ってこないという前提で動きます。逃がした魚は大きい!的な感覚です。

そのため、「期限切り」的な・・・どうしても少々強引なセールストークになりがちで、結果的に顧客に不信感を与え、関係性を損なってしまうのです。

確かに、人の気持ちは移ろいゆくもので、「鉄は熱いうちに打て」というのは正しいと思いますし、実際、何度もそういう場面があって、あのとき「もっと強く言っておけば・・・」という後悔をすることもあったのも事実です。

しかし、時代は大きく変わり、今は・・・・

比較検討するのが当然の時代

私たちが過ごしている今の時代は、情報がそこかしこにあって、広告の渦の中にいると言っても過言ではありません。SNSの隆盛もあり、比較検討するのが当然の時代になりました。
ですから、即決を促すことはできても即決を勝ち取るのは、

・すでにある程度その顧客がここだと決めていた
・兄弟姉妹や、友達など誰かの紹介
・転塾で、近くの塾を探したが他に塾がなかった

という「相手側事情」によるものが9割以上です。実際に、教室長の営業力で勝ち取ったということではないです。
もしそう思ってしまったら、謙遜しておいたほうがいいでしょう。

考えてみてください。私たちは高額な買い物や重要な決断をする際、一度の説明で即決することは稀です。学習塾選びも同様に、子どもの将来に関わる重要な決断であり、保護者は慎重になります。

一度の接触で結論が出なくとも、それは「終わり」ではなく、「検討期間」が始まったに過ぎません。この認識の転換こそが、「嫌われない営業トーク」の出発点となります。


「断られない」ための禁断のセールストークとは?:信頼構築型アプローチ

では、どのようにすれば「断られない」営業トークが実現できるのでしょうか。それは、「売り込む」のではなく「信頼を築く」ことに焦点を当てるアプローチです。

本サービスCROSS M&A(クロスマ)のアドバイザーは、証券営業で20年、学習塾営業で15年という長きにわたり、数々のトップセールス賞を受賞し、チームとしても数多くのアワードを達成し、業界内でも屈指のトップセールスを幾人も育成して参りました。

その経験から導き出された、「誰でも実践できて、誰でもトップセールスになれる」トークの一部を、ここで特別に公開します。証券と学習塾では営業の質が全く異なりますので、当然ながらここで公開するのは学習塾のセールストークです。

では、一般的な学習塾セールスの中身をまずは披露しつつ、学習塾営業の本日を突いていきます。

1. 徹底したヒアリング:顧客の「声」を聴くプロになる

多くの営業が犯す過ちは、自社の商品や授業形式、学習塾のコース説明から入ってしまい、説明のための説明と言いますか、簡単に言えば商品説明のみになってしまっています。

しかし、顧客が本当に求めているのは、その商品や授業形式、またはコースが「自分たちにとってどのような価値をもたらすのか」です。
その価値を理解してもらうためには、まずはお子さんの現状、悩み、目標、期待を深く理解する必要があります。つまり、「聞くこと」です。教室長はまずは「聞くこと」を徹底するといいです。

聞くってどうやって?
とよくわからない人は、「今日はなんでも悩みを私にぶつけてください」とだけ言えばいいです。
そして保護者が語ってくる内容を、一言一句残らず書くぞ!という真摯な気持ちでメモしてください。

途中でメモがいい加減になってはいけません。
聞くときには全部メモです。

もしこの第一歩が出来るようになったら、正直・・・・言います。

あなたはもうトップセールスになれます。小手先、口八丁手八丁のその他大勢が多いのですから、大丈夫です。間違いなくこの「聞く力」&「徹底メモ(あますところなく)」が実践出来たら、トップセールスになれます。

実際に、発問のしかた、有効な質問、どのようにメモをして、その後どのようにまとめるのか、はちょっとしたコツがいりますが、もうトップセールスになるつもりで以下を読んでください。

  • 質問の質を高める: 「どんなことで困っていますか?」「お子様の将来について、どのようにお考えですか?」「これまでの学習経験で、成功したことや困難だったことはありますか?」など、具体的な状況や感情を引き出すオープンな質問を投げかけましょう。
  • 傾聴と共感: 顧客の話をただ聞くだけでなく、相手の感情に寄り添い、共感を示すことで、心理的な距離が縮まります。「それは大変でしたね」「よく分かります」といった相槌や言葉で、安心して話せる雰囲気を作りましょう。
  • 沈黙を恐れない: 質問の後、顧客が考える時間を与えることも重要です。無理に沈黙を埋めようとせず、相手が話したいことを引き出すための「間」を大切にしましょう。

2. 問題提起と共感形成:共通の課題を認識する

ヒアリングで得られた情報をもとに、顧客が抱えているであろう「問題」を明確にし、それを顧客自身にも認識してもらうプロセスです。

  • 現状の課題を言語化: 「もし、このままだと、○○のような問題が起こる可能性がありますね」「多くの方が、○○について悩んでいらっしゃいます」といった形で、顧客の課題を客観的に言語化します。
  • 共感を促す: 顧客の抱える課題が普遍的であることや、多くの人が同じように悩んでいることを伝えることで、顧客は「自分だけではない」と感じ、安心感を覚えます。
  • 未来のビジョンを提示: 課題解決後の明るい未来を具体的にイメージしてもらうことで、塾に通うことのメリットを潜在意識に働きかけます。

3. ソリューションの提示:個別最適な提案を行う

ここで初めて、具体的なサービスやプランの提示を行います。重要なのは、塾の画一的なコースを説明するのではなく、ヒアリングで得た情報に基づき、顧客の課題解決に最適な「個別カスタマイズされたソリューション」として提示することです。

ソリューションなんてかっこつけた言い方をしてしまいましたが、要は「解決策」です。

  • 課題解決型の提案: 「先ほどお話しいただいた○○の課題については、当塾の○○コースが特に効果的です。具体的には…」といった形で、顧客の課題と塾のサービスを結びつけて説明します。
  • 事例の活用: 実際にそのサービスを利用して成功した生徒の事例を具体的に紹介することで、説得力が増します。
  • デメリットも伝える勇気: 全てが良いことばかりではないことを正直に伝えることで、かえって信頼関係が深まります。「このコースは少し費用がかかりますが、その分、○○なメリットがあります」といった伝え方ができます。

4. 懸念の払拭と安心感の提供:迷いを解消する

顧客が契約をためらう要因は、費用、時間、効果への不安など様々です。これらの懸念を事前に予測し、丁寧に解消していくことが重要です。

  • 質問を促す: 「何か気になる点はございませんか?」「疑問に思っていることがあれば、どんなことでもお気軽にご質問ください」と積極的に質問を促し、顧客の不安を顕在化させます。
  • 具体的な解決策の提示: 「費用面でご心配でしたら、分割払いのご相談も可能です」「お忙しいようでしたら、オンラインでのサポートも充実しています」など、具体的な解決策を提示します。
  • 保証やサポート体制の強調: 「万が一の場合でも、○○のようなサポート体制がありますのでご安心ください」「目標達成まで、責任を持ってサポートいたします」など、手厚いサポート体制を強調することで、安心感を提供します。

最後の場面では、相手の(保護者の)不安はゼロにしていきます。
ですから、質問をしていいのです。
「お母様(お父様)、この際ですから思われていること、ご要望、不安なこと、質問、なんでも大丈夫ですから、全部お伝えください」

そうすると、出し尽くした保護者は

「う~ん、だいたい全部もう聞いたし・・・大丈夫かな」と

独り言のように言うかもしれません。ここは「テストクロージング」の場面です。

ちなみに、テストクロージングってなんだ?という方は、また別の機会にクロージングを特集します。
今回は先に話を進めます。

5. 中長期的見込み追及の具体的なやり方

さて、とは言え、

話をしている途中で保護者の晴れやかな笑顔、決心した顔つきがなければ、その瞬間は逃してはいけません。

決心した人の顔(目)とまだ考えがまとまっていない人の顔(目)は全然違いますので、この点だけは経験で学んでほしいです。

この部分で、いまいちわからない・・ということであれば、

相手からの言葉待ちになってしまって、若干リスクが高まるのですが、仕方ないです。目で感じ取ることが出来なければ、

こう決めておいてください。

↓ ↓ ↓

「やる」という言葉が出てこなければ、相手が飽きてしまう前に「中期的見込み追及へスイッチするぞ」という切り替えをしてください。

↑ ↑ ↑

これ、ものすごく重要なので絶対覚えておいてください

どういうことかと申しますと、
完全に断られる「前に」
体のいい断りや対応するのが大変な断りを受ける「前に」

追及スタイルを変えてしまおうという話です。


このPDFでは、一度の面談で契約に至らなかった場合や、商談をしていて目がYESのサインになっていない場合であったとしても、顧客との関係を維持し、将来的な契約へと繋げるための具体的なステップとトークが書かれています。

簡単に言えば、保護者との関係性がなくなれば、契約は絶対にありえないので、つなぐために最も有効な方法が書かれています。

4ページ目以降に、具体的なトークも登場します。この通りやってくだされば必ずつながりが出来て、中期的な見込み客がストックできるようになります。

  • 定期的な情報提供の方法: 季節ごとの学習アドバイス、最新の入試情報、塾のイベント案内などを継続的に送ることで、顧客の興味を持続させる。
  • 再アプローチのタイミングと内容: 顧客の状況変化を察知し、最適なタイミングで再提案を行うための具体的なシグナルとアプローチ方法。
  • 信頼関係を深めるための「非営業」コミュニケーション: 学習以外の相談に乗る、保護者会を開催する、子どもの学習状況を定期的に共有するなど、純粋なサポートとしての関わり方。

これらのテクニックを駆使することで、顧客は「売り込まれている」とは感じず、むしろ「親身にサポートしてくれている」という好印象を持ちます。そして、信頼関係が構築された結果、いざ学習塾を選ぶというタイミングになった際に、あなたの塾が真っ先に候補に挙がるようになるのです。

【やり方】

① ↑ お問合せから「トーク希望」と書かれてお申込みください。
   いろいろご質問を加えてくださっても大丈夫です。

② お支払いは下記でクレジットカードをご利用ください。(※税込3,300円)

③ ファイル添付形式でメールいたします。

④ 言いにくい箇所を改造してお使いください。

その他、こんな場合はどうする?とか、クロージングトークとか、テストクロージングのかけ方など、お役に立てるものがあれば幸いです。

本当は、クリックしてお支払いが済むと、ダウンロード用のリンクか何かが出て・・・という形にしたかったのですが、私のサイト運営力がまだまだ未熟ですので、このようなやり取り方式にいたしました。
まことに申し訳ございません。

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証券営業から学習塾営業へ:キャリアの経験が語る「信頼」の力


証券営業の世界では、顧客の資産運用という非常にデリケートな分野を扱うため、何よりも「信頼」が重視されます。

短期的な利益追求よりも、顧客の長期的な目標達成をサポートする姿勢がなければ、一度築いた関係はすぐに崩れてしまいます。これは学習塾営業においても全く同じです。

子どもの教育という、保護者にとって最も大切な投資の一つを扱うわけですから、信頼なくして契約はあり得ません。

私たちが長年のキャリアで培ってきたのは、単なる「話し方」や「商品説明」のスキルではありません。顧客の「心」を理解し、その不安や期待に真摯に向き合う姿勢、そして何よりも「この人になら任せられる」と思わせる人間力とプロフェッショナリズムです。


誰でもトップセールスになれる理由

「誰でも実践できて、誰でもトップセールスになれる」と聞くと、眉唾ものだと感じるかもしれません。しかし、これは決して大げさな表現ではありません。

なぜなら、ここで紹介している営業トーク術は、特別な才能やカリスマ性を必要としないからです。必要なのは、顧客に対する真摯な姿勢学ぶ意欲、そして実践し続ける粘り強さだけです。

  • 徹底的な準備: 顧客の情報を事前に調べ、質問リストを準備するなど、面談前の準備を怠らないこと。
  • ロールプレイング: 実際の営業場面を想定し、何度も練習することで、トークが自然に出てくるようになる。
  • フィードバックと改善: 自分の営業を振り返り、何が良かったのか、何が悪かったのかを分析し、次へと活かす。
  • 顧客視点の徹底: 常に「もし自分が顧客だったらどう感じるか?」という視点を持つこと。

これらの地道な努力こそが、最終的に「嫌われない」どころか「選ばれる」営業へと繋がるのです。


まとめ:個別指導塾が目指すべき「顧客との共創」

本記事でご紹介した「嫌われない営業トーク」は、単なるテクニックではありません。

それは、顧客を単なる「契約対象」として見るのではなく、共に子どもの成長を支える「パートナー」として捉える視点の転換です。

学習塾の教室長、オーナー、これから学習塾を始めようと考えている方々にとって、このアプローチは持続的な成長と、生徒・保護者からの高い評価を得るための強力な武器となるでしょう。

短期的な成果に囚われず、中長期的な視点で顧客との信頼関係を築き、地域から愛される学習塾を目指してください。

ご興味をお持ちいただけた方は、ぜひ今回一部公開した「中期的見込み追及の具体的なやり方」のトーク詳細をご確認いただき、貴塾の営業戦略に活かしてみてはいかがでしょうか。このアプローチが、あなたの塾の未来を大きく変えるきっかけとなることを願っています。


最後に、この「嫌われない営業トーク」について、さらに詳しく知りたい点や、ご自身の塾での具体的な導入についてご相談したいことがありましたら、いつでもお問合せください。

BATONZ×CROSS M&A



CROSS M&A(クロスM&A)は学習塾・習いごと専門のM&Aサービスで、業界ナンバー1の成約数を誇るBATONZの専門アドバイザーです。BATONZの私の詳細プロフィールはこちらからご確認ください。
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