【開校2年目以降の学習塾向け】生徒数“頭打ち”を打破する!退塾率改善とリピーター増の具体策
開校2年目以降の学習塾オーナー様、生徒数の伸び悩みに直面していませんか? 新規生徒の獲得競争が激化する中で、多くの塾がぶつかる「生徒数頭打ち」の壁。その原因は、案外シンプルなところに隠されています。
それは、既存生徒の退塾です。
新規生徒をいくら獲得しても、それ以上に既存生徒が辞めてしまえば、生徒数は増えません。むしろ、新規集客にかかる莫大なコストを考えれば、既存生徒の維持こそが、開校2年目以降の塾経営を安定させ、さらなる成長を促す最も効率的かつ効果的な戦略なのです。

この記事では、
他では語られない退塾の兆候を見抜く「微細な変化」の読み解き方から、保護者の「言えない本音」を引き出すコミュニケーション術、そして生徒が「この塾じゃなきゃダメだ!」と感じる”感情”に訴えかけるリピーター戦略まで、実践的かつ具体的なノウハウを徹底解説します。
もう生徒数の頭打ちに悩む必要はありません。今日から実践できる独自の戦略で、あなたの塾を「選ばれ続ける塾」へと変革させましょう。
なぜ、あなたの塾は「生徒数頭打ち」に陥るのか? 見過ごされがちな”本当の理由”
生徒数が頭打ちになる原因は様々ですが、開校2年目以降の塾で特に顕著なのが、「問題の根源」を見誤っているケースです。
多くのオーナー様は、生徒数の減少を「新規集客が弱い」と捉えがちですが、実はその裏で、水面下で進む退塾の兆候を見逃していることが多々あります。
一般的な退塾理由は
「成績が上がらない」
「部活が忙しい」
「料金が高い」
などと言われますが、これはあくまで表面的な理由に過ぎません。
保護者や生徒が口にする理由の裏には、
「塾への不信感」
「期待値とのギャップ」
「居場所がないと感じる孤独感」
といった、より深く複雑な感情が隠されているのです。
例えば、「部活が忙しい」という理由で退塾する生徒の中には、実は「部活と勉強の両立の仕方が分からず、塾で結果が出せない自分に嫌気がさした」という本音が隠されていることもあります。この”本当の理由”に目を向けなければ、いくら表面的な対策を打っても、退塾の連鎖を止めることはできません。
退塾の「予兆」を見逃すな!生徒の“微細な変化”を読み解くときのポイントとは
学習塾のオーナーが教室長を兼任している場合、または教室長を雇い入れて運営している場合、いずれにおいてもは、現場の把握がとても重要です。
その際、「良いこと」と「悪いこと」があったならば、「悪いこと」から先に把握すべきです。
「生徒の学習状況と心の状態を読み解くときのポイントは、まさに病気の兆候を見逃さない医師のように、「生徒の微細な変化から退塾の予兆を察知し、早期に対応すること」です。
早期対応が出来れば、最悪な結果を免れるかもしれません。
具体的に、どのような「微細な変化」に注目すべきでしょうか?
- 出席状況の変化:
- 以前は皆勤だったのに、遅刻や欠席が増え始めた。
- 体調不良での欠席が多い(本当に体調が悪いのか、塾に来たくないのかの見極め)。
- テスト前なのに自習に来なくなった。
- 補習や追加授業を提案しても、理由をつけて断られることが増えた。
- ポイント: 単なるサボりではなく、塾へのモチベーション低下や、塾に来ること自体に負担を感じている可能性を示唆します。
- 学習態度・成績の変化:
- 宿題を忘れることが増えた、提出物の質が低下した。
- 授業中の発言が減った、集中力が続かない。
- 以前は積極的に質問していたのに、質問しなくなった。
- テストの点数が急激に落ちた、または横ばいの状態が長く続いている。
- ポイント: 成績不振だけでなく、学習への意欲そのものが失われている可能性が高いです。
- 表情・行動の変化:
- 塾に来る時の表情が以前より暗い、元気がない。
- 他の生徒との交流が減った、孤立しているように見える。
- 講師とのコミュニケーションを避けるようになった。
- 休憩時間にすぐに帰りたがるようになった。
- ポイント: 塾が「楽しい場所」「居心地の良い場所」ではなくなっているサインです。
これらの「微細な変化」を察知するためには、日頃から生徒一人ひとりの「基準となる状態」を把握しておくことが重要です。そして、変化を感じたら、すぐに「なぜだろう?」と問いかけ、次のステップへ進む準備をしましょう。
【実例(実話)】
入塾をしたそのときには、保護者も生徒も期待に胸を膨らませていることが多いです。ですから、こちらからの電話やメールをしたときの反応や対応も、一定以上のものが得られるはずです。
ところが、時間を経ていざ「テスト」を迎え、結果が出た後、その結果が悪いと保護者と生徒の期待値が大きければ大きいほど、落胆も大きくなります。
一回のテストが命運を分けることが多い、それが学習塾の宿命でもあります。
・テスト前の塾としての取り組み段階
・テスト前の実際の授業
・テストが終わった直後
・テストの点数や順位などが判明した段階
つまり「テスト前」と「テスト期間」と「テスト後」という3つの段階があったとします。重要視すべき段階はどの段階だと思いますか?
すべて大事、大切だと思うかもしれませんが、敢えて一つだけを選ばなくてはいけないとしたらいつでしょう。
CROSS M&A(クロスマ)は15年の学習塾歴の中で、断然
「テスト後」が最も重要と 結論付けています。
テスト結果が良かった人はほぼ放置でも大丈夫ですが、テスト結果が悪かった生徒・・・というよりも保護者を放置したら、ほぼアウトだと思ってください。
社会人の報告ー連絡ー相談は、とても重要です。「ホウレンソウ」です。この中でも特に悪い内容から先に報告しなさいというのは、多分ビジネスにあたる人たちは新入社員のときからずっと刻まれるルールみたいなものです。
とかく人は、いいことは誰かに言いたいのです。テスト結果が良かったことを保護者に伝えれば、きっと保護者から
「塾のおかげです」
「教室長はじめ、講師の人たちからの熱心な指導のおかげです」
という一言があるのでしょう。
そして
教室長、教室責任者、オーナー兼教室長の皆さんは、この言葉が実はほしいのです。人からありがとうとか称賛を受けることは誰もが気分が良いことですから、知らず知らずに欲しがります。
しかし、これは後回しでいいのです。
先に着手すべきは、悪かった生徒へのフォローアップ、悪かった生徒の保護者への対応です。
「結果を出せなかった子たち、生徒たち」に対して、塾として、どのような責任意識を持っているのかを、悪い結果だった子の保護者に対して、何よりも早くお伝えすることのほうが、何倍も大切だということです。
この生徒と保護者への誠意を込めたフォローがない状態、フォローしないということを数回続けてみてください。
生徒は、あっという間に減少することでしょう。
保護者の「言えない本音」を引き出す!“傾聴”と“共感”の面談術
退塾の兆候を感じ取ったら、次に必要なのは保護者との面談です。
しかし、ここで一般的な塾のように「成績が伸び悩んでいますが…」と切り出すのはNGです。保護者は、子どもの成績不振を責められていると感じ、心を閉ざしてしまう可能性があります。
重要なのは、保護者の「言えない本音」を引き出すことです。そのためには、以下の3つのステップを踏みましょう。
- 「成績以外の変化」から切り出す:
- 「〇〇さん、最近少し元気がないように見えますが、学校やご家庭で何か変わったことはありませんか?」
- 「以前より質問が減ったように感じるのですが、何か困っていることはないでしょうか?」
- このように、成績以外の変化をきっかけに、保護者の共感を誘い、相談しやすい雰囲気を作ります。
- 徹底的な「傾聴」と「共感」:
- 保護者が話すことをさえぎらず、最後まで耳を傾けましょう。
- 「なるほど、それは心配ですね」「お気持ちよく分かります」といった言葉で、共感の姿勢を示すことが重要です。
- 途中で安易なアドバイスや解決策を提示せず、まずは保護者の不安や不満をすべて吐き出させることに集中します。
- 「隠れたニーズ」を引き出す質問:
- 「〇〇さんが塾に求めていることは、具体的にどんなことでしょうか?」
- 「もし今、塾に対して一つだけ改善してほしい点があるとしたら、どんなことですか?」
- 「〇〇さんがこの塾に来て、一番良かったと感じる点はどんなところですか? 逆に、もっとこうなったら良いのに、と思う点は?」
- オープンな質問を投げかけ、保護者が無意識に抱えている期待や不満を引き出します。
この面談を通じて、保護者の真のニーズや、生徒が抱える本当の問題を深く理解することができます。その上で、具体的な改善策を提案することで、保護者の信頼を取り戻し、退塾を回避できる可能性が格段に高まります。
最大のポイントは、保護者の話を「聞く」ことです。
このときには、とにかく「聞きに徹する」態度がとても大切です!
保護者が何らかの「不満」を漏らすとき、
何らかの強い「要望」を伝えてくるとき、
授業内容や講師の授業の在り方について具体的に何かを言ってくるとき、
これらすべてが、「重要な局面」だととらえてください。
保護者が、不平・不満を漏らし、要望を伝えてくるとき、若干クレームっぽい内容になったときは、こう考えてほしいのです。
保護者はこの塾に期待しているから言ってくるのだ、、ということです。
期待を持てない塾には、文句や不平、不満を言う「前」にその塾を退塾します。期待しているからこそ言ってくるのだ!ということです。
生徒が「この塾じゃなきゃダメだ!」と感じる”感情”に訴えかけるリピーター戦略
退塾率を改善し、リピーターを増やすためには、生徒の「感情」に強く訴えかける体験を提供することが不可欠です。「成績が上がる」ことはもちろん重要ですが、それだけでは「他の塾でもいい」となってしまいます。生徒が「この塾じゃなきゃダメだ!」と感じるような、心に残る価値を提供しましょう。
- 「小さな成功体験」を量産する仕掛け:
- 大きな目標達成だけでなく、日々の学習の中で「できた!」「分かった!」という小さな成功体験を意識的に作ります。
- 例えば、難しい問題を少し解けるようになったら「今の理解度、素晴らしいね!」と具体的に褒める。
- 小テストで目標点をクリアしたら、ささやかなご褒美を用意する。
- ポイント: 生徒自身が「自分は成長している」「やればできる」と感じることで、学習意欲が向上し、塾への信頼感も高まります。
- 「居場所」としての塾の価値を最大化:
- 学習面だけでなく、生徒が安心して過ごせる「サードプレイス」としての塾の役割を強化します。
- 勉強以外の雑談を奨励し、生徒一人ひとりの個性や悩みに耳を傾ける時間を作る。
- 「先生との距離が近い」「友達と切磋琢磨できる」といった、人間関係の温かさを重視する。
- 定期的に生徒同士の交流イベント(学習合宿、クリスマス会、お楽しみ会など)を企画し、塾に対するポジティブな思い出を増やす。
- ポイント: 塾が単なる「勉強を教える場所」ではなく、「自分のことを理解してくれる場所」「楽しい場所」に変わることで、生徒の塾への愛着が深まります。これを私たちは「帰属意識の芽生え」と呼んでいます。
- 「未来の自分」を想像させるストーリーテリング:
- 生徒が将来の目標や夢を具体的に描けるよう、「成功体験の共有」を積極的に行います。
- 大学に合格したOB/OGの体験談発表会を開催する。
- 講師自身の受験体験や成功談を話す。
- ただ勉強を教えるだけでなく、「この勉強が将来どう役立つか」「なぜ今頑張るべきか」を具体的に語りかけ、学習のモチベーションを高めます。
- ポイント: 生徒が「この塾に通い続ければ、自分の未来は拓ける」と信じることで、学習への継続意欲が生まれます。普段の語り掛けが難しいようであれば、「掲示物」でアピールすることもよい手法です。
- 保護者を巻き込む「共育」パートナーシップ:
- 保護者を単なる「顧客」としてではなく、お子様の成長を共に支える「パートナー」と捉えます。
- 学習の進捗だけでなく、生徒の普段の様子や小さな成長を定期的に保護者に報告する。
- 保護者向けのセミナー(例:思春期の子どもとのコミュニケーション術、最新の入試情報など)を開催し、保護者の教育への意識を高める。
- 保護者からの相談には真摯に耳を傾け、塾としてできるサポートを惜しまない姿勢を見せる。
- ポイント: 保護者が「この塾は、私たち親子を本当に大切にしてくれている」と感じることで、塾への信頼とロイヤリティが格段に向上します。
まとめ:退塾率改善は「生徒と保護者の”心”への投資」
生徒数の頭打ちを打破し、塾を安定成長させる鍵は、決して新規集客の費用対効果を追い求めることだけではありません。むしろ、既存の生徒と保護者の「心」への投資こそが、最も効果的な戦略です。
「退塾の予兆」を早期に察知し、保護者の「言えない本音」に耳を傾け、生徒が「この塾じゃなきゃダメだ!」と感じる感情的な価値を提供すること。これらを徹底することで、あなたの塾は「生徒が辞めない塾」、そして「生徒が友人を連れてくる塾」へと生まれ変わるはずです。
開校2年目以降は、塾の質が真に問われる時期です。今日から、目の前の生徒一人ひとりの「心」に寄り添い、真の「選ばれ続ける塾」を目指しましょう。
CROSS M&A(クロスM&A)は学習塾・習いごと専門のM&Aサービスで、業界ナンバー1の成約数を誇るBATONZの専門アドバイザーです。BATONZの私の詳細プロフィールはこちらからご確認ください。
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