学習塾開校2年目からは、春期講習もしっかりと推奨できるようにしよう!(春前の面談はもっとも重要で割愛してはいけない!)

学習塾経営1年目を突破した教室長、教室オーナーの皆様、そろそろ新年度前の面談の準備です。初年度は、毎日が駆け足で大変だったと思いますが。
2年目に突入しますので、季節に応じた事前準備をしっかりと固めていきましょう!
学習塾を開校して1年目が無事に経過し、いよいよ2年目の春を迎えようとしている経営者や教室長の皆様にとって、この時期の「春期講習」の成否は、その年度の命運を分けると言っても過言ではありません。
1年目は目の前の生徒の指導や募集に追われ、講習の提案が後手に回ってしまったという反省があるかもしれません。
しかし、2年目からは「春期講習」を単なる季節行事ではなく、生徒の成績向上と塾の経営基盤を盤石にするための戦略的ターニングポイントとして位置づける必要があります。
この部分の切り替えはしっかりと肝に銘じておきましょう。
「春?春休みの講習?そんなにやらないよね」
「春の講習?需要はないのでは?」
「冬が終わったばかりで、春の話とかちょっとしにくい」
確かに気持ちはわからないではありません。
ですが、特に教室運営全般をつかさどるオーナーは、ブンブンと頭を横に振って、春はゆっくりという感覚をぬぐい捨ててください。
春こそ、年間でもっとも用意周到な準備が必要で、春こそ年度のスタートを占う重要な季節なのです。
本時事では、学習塾運営をしているCROSS M&AのK部長責任執筆で、春期講習を自信を持って推奨し、高い受講率を実現するための具体的な戦略と、準備すべき事項について詳しく解説していきます。
1. 春期講習面談を実施すべき時期とその重要性
春期講習の提案を成功させるための第一歩は、面談のタイミングです。
結論から言えば、2月の第1週から中旬にかけて面談を開始し、2月末までには全家庭との面談を終えるスケジュールが理想的です。
なぜ2月に面談を行うのか
2月は、現学年の総まとめの時期であると同時に、新学年への意識が最も高まる時期です。特に中学受験や高校受験を控えた新6年生、新3年生にとっては、受験生としての自覚を促す絶好のタイミングです。
また、多くの塾が3月から新年度カリキュラムをスタートさせます。
2月に面談を行うことで、3月からの新学年授業と、それに続く春期講習の流れをセットで提示することができ、保護者の納得感を得やすくなります。
新受験生の場合、上記の自覚・・だけではなく、すでに受験生なのだという意識づけをより強固にする意味でも「春期講習」は必須という位置づけで対話する必要があります。
面談の目的を明確にする
面談の目的を単なる追加講習提示の場としてしまったら、失敗するでしょう。春期講習のコマ数を売ることが目的ではないのです。
もちろん、推奨はしますが、春期講習を受講したほうが良いと思っていただけるような資料の提示、具体的な実例などのお話をしっかりと保護者と生徒に浸透させなければいけません。
従いまして、電話のみで済ませる、メールのやり取りで、「新年度もよろしくお願いします」的に済ませる、などの手抜きは絶対にNGです。
一番上の画像にも書いたとおり、
「春」が一番重要なのです。
それは、生徒さん、特に受験生たちの学習計画という意味合いもありますし、塾経営にたずわわっているオーナーの計画の骨格を成す部分でもあります。
春の面談を適当にとらえてはいけません!
春の面談は最重要として向き合ってみてください!
- 1年間の学習成果の振り返りと共有
- 新年度の料金についての説明
- 新学年における課題の明確化
- 新学年時に使用するテキストの説明
- 新学年時に実施する会場模試などの説明(受験生)
- 志望校選択についての軽い打診
- 受験の際の偏差値や内申点、評定平均値などの重要事項の説明
- 諸々の課題を解決するための春期講習の役割提示
- 新年度(4月以降)の通塾プランやテキスト、会場模試などの確定と春期講習の受付日時の念押しなど。
生徒も保護者も「必要だから受講させる」という前向きな判断を下せるように、お伝えする内容や提示する資料は徹底的に精査しましょう。
2. 具体的に用意すべき資料と提示の仕方
口頭での説明だけでは、保護者に春期講習の必要性は伝わりません。視覚的に納得感のある資料を準備することが、推奨の説得力を高めます。
個人別学習状況報告書
1年間の模試の結果や定期テストの推移をグラフ化した資料があると、保護者、生徒ともに振り返りが出来ます。
どこが伸びて、どこに課題が残っているのかを一目で分かるようにします。
「この苦手分野を放置したまま新学年の内容に入ると、夏以降に大きな壁にぶつかる」という根拠を示すために使用します。
春期講習専用の個別カリキュラム提案書
「全員共通のカリキュラム」ではなく、その生徒のためだけに組まれたスケジュール案を提示します。
例:数学の「関数」の基礎が抜けているため、春休み中に少なくとも4コマの受講コマを使って中2の一次関数の単元復習を行い、新中3の予習にスムーズに入れるようにする、といった具体的なプラン
例:夏までには1年生、2年生の復習を終えていく計画のため、春期講習の受講コマを使って、半分は1年生の復習、あと半分は3年前半にならう内容を予習していくという復習プラス予習のプラン
新年度授業の年間スケジュール表(※非常に重要)
3月から翌年2月までの学習計画を示したものです。春期講習が、1学期(前期)の中間テストや、受験生にとっての夏期講習へどう繋がっていくのかという全体像を見せます。
コーナー-1024x154.png)
【実例(実話)】
この年間スケジュールの提示は非常に重要です。特に新受験生(中学受験をする新6年生、高校受験をする新3年生、大学受験をする新3年生)は、新年度を迎えた4月からの学習開始・・・・という悠長なプランではかなり厳しい結果に直面することになるかもしれません。
ましてや、しっかりと対話しておかないと、
受験勉強は、夏の総合体育大会が終わってから!そう勝手に決め込んでいる生徒もいるぐらいです。非常にリスキーで、その学習で間に合うだろうという根拠のない変な自信をそうそうに「それは違うよ」と諭していく必要があります。
【年間スケジュールの提示の仕方と文言】
まず、面談時間は短すぎても長すぎてもいけません。
三者面談であれば、60分から90分ぐらいが、しっかりと面談できたという印象づけも出来る時間です。
とは言え、その時間内で、テキストや料金、模試、その他の受験情報などなどを盛り込むのは、実は時間不足になってしまいます。
よって、この年間スケジュールの提示は、A4サイズ縦書きで、1枚!
これがベストです。
その際
・8月が終わるまでに何をすべきなのか
・12月が終わるまでに何をすべきなのか
・試験前30日は直前学習期間として、過去問をメインでやりたい旨を説明
この3つを資料として作り上げるといいです。
保護者にしても生徒にしても、他人の話を完全集中状態で聞き入ることが出来る時間のマックスはそう長くありません。
人間の集中はそんなに続かないからです。
よって、一つの説明シーンにおける説明そのものを一言一句書かれた資料の内容を読み上げる・・・というやり方ではなく、かいつまんで重要なところをコンパクトに伝えていくことが肝要です。
そのほうが印象に残るからです。
また、資料を使った説明の際は、蛍光ペンやサインペンなどで、線を引きながら説明することを強く推奨いたします。
やってみればわかりますが、人間は目の前で動くものを見てしまう習性があります。
目の前でしっかりとペンを使って書き込んだり、線を引いたりしている内容を保護者も生徒も「必ず」見てくれます。
そうすれば、視覚と聴覚に訴求できるのです。
春期講習の時間割と費用一覧
不透明な費用は不信感に繋がります。
明瞭な価格設定と、どのコースを選ぶといくらかかるのかを即座に提示できる計算シートを用意しておきましょう。
特に新年度で料金の値上げが余儀なくされた場合には、企業努力をしているものの、本当に申し訳ないけれど、今年度からこの部分の料金が上がりますとしっかりと伝えるべきです。
ここを曖昧に、ぼんやりと伝える、または誤魔化すことをやってしまうと、信用が失われます。
実際、今の時代に物価がどんどん上がっていることや、サービス価格が上昇していることを知らない人はいませんので、あまり卑屈未練にならずに、かと言って高飛車にならずに丁寧にお伝えするようにします。
3. 新年度の継続を促すためのアプローチ
春期講習の時期は、退塾や転塾の検討時期でもあります。
2年目からは、春期講習の提案を通じて「この塾でなければならない理由」を再認識させ、新年度の継続を確実なものにしなければなりません。
成功体験の共有と次なる目標設定
この1年で生徒が成長したポイントを具体的に褒め、保護者に伝えます。その上で、「次の学年では、さらに上を目指すために、今のうちにこの準備をしましょう」と、未来への期待値を高めます。
指導体制の継続性を強調する
個人経営や小規模塾の強みは、生徒一人ひとりの癖や弱点を深く理解していることです。「転塾すると、またゼロから相性を見極める必要がありますが、当塾ではすでに弱点を把握しており、春から最短ルートで対策が可能です」と、継続のメリットを伝えます。
継続特典や早期申込の仕組み
2年目からは経営的な安定も考慮し、継続生限定の優先座席確保や、早期申込によるテキスト代の割引などの施策を検討しても良いでしょう。
4. 進級・進学時のテキスト推奨と活用法
春期講習に合わせて、新学年のテキストを推奨することは非常に重要です。
テキストの刷新による意識改革
学年が変わる「前」のタイミングで新しいテキストサンプルを見てもらうことは、生徒にとって大きな心理的切り替えと刺激になります。
ある程度、塾通いをして先行した予習学習をメインで授業を実施している生徒などは、新しい学年の内容に入りたい欲求が生まれます。未知の内容、未習の内容ですので、「予習」の効果をしっかりと伝えて、春期講習の受講につなげることは十分にできるのです。
テキスト提示のときには、前学年の復習用テキストと、新学年の予習用テキストの2種類を用意することが望ましいです。
テキストの選び方の基準
- 復習用:短期間で要点を網羅できる、薄手で達成感の得やすいもの
- 新学年予習用:4月からの学校の教科書に準拠しつつ、自習もしやすい解説が充実したもの これらのテキストを春期講習中に一部終わらせることで、「塾に行けば学校の授業がよくわかる」という自信を持たせることができます。
副教材(英単語帳、漢字ドリル、計算練習帳)の導入
メインのテキストだけでなく、1年間使い続ける基礎教材もこのタイミングで推奨します。春休みのうちに「毎日のルーティン」として定着させる指導を行うことが、新年度の学習習慣作りにおいて極めて有効です。
5. 新受験生に対する入試情報の提供と意識付け
新6年生、新3年生(および新高3生)にとって、春期講習は「受験勉強のスタート」です。
この自覚を持たせられるかどうかが、教室長、講師の腕の見せ所です。
入試分析資料の提示
最新の入試倍率、合格ライン、頻出単元をまとめた資料を作成します。
特に2年目の塾であれば、1年目の合格実績や近隣校の傾向を具体的に話すことで、情報の信頼性を高めます。
逆算型スケジュールの提示
「来年の2月に合格するためには、この春休みにここまで終わらせておく必要があります」という逆算のスケジュールを見せます。
受験生にとって、夏はさらに多くの学習プランをやり遂げて、苦手克服と演習を強化したい時期でもあります。
秋冬は「実践」の時期で、徹底した総合学習を取り入れて、解く力を養成する時期です。
では・・・
春は何かといえば、「基礎の完成」に充てられる最後のチャンスだということを強調しましょう。そのうえで春期講習の重要性を訴えます。
では何をもってモティベーションのテコにするか!?
それは「志望校」です。
志望校判定と現状のギャップ
現時点での志望校と実力の差を冷静に伝えつつ、それを埋めるための具体的な処方箋として春期講習のカリキュラムを提案します。
厳しい現実を見せつつも、必ず「今から始めれば間に合う」という希望をセットで提示することが重要です。
6. 春期講習の受講を強くオススメする理由
なぜ、生徒全員に春期講習を受講してほしいのか。その情熱と論理を、保護者にまっすぐ伝える必要があります。
記憶のメンテナンスと定着
学校の授業が止まる春休みは、放置すればこれまでに学んだ内容を忘れてしまう空白の期間になります。春期講習を受講することで、知識をメンテナンスし、長期記憶として定着させることができます。
4月のスタートダッシュが1年を決める
1学期の中間テストで高得点を取ると、生徒は自信を持ち、その後の学習意欲が飛躍的に高まります。春期講習で4月の学習内容を先取りしておくことは、精神的な余裕を生み、最高のスタートダッシュを切るための先行投資なのです。
生活リズムの維持
長期休暇中に生活リズムを崩す生徒は少なくありません。午前中や午後の決まった時間に塾に来ることで、規則正しい生活を送り、学習時間を確保することができます。
7. 新年度カリキュラム提示の重要性
春期講習の提案と同時に、新年度(4月以降)の通常カリキュラムを明確に示すことが不可欠です。
継続的なサポート体制の可視化
「春期講習で終わり」ではなく、その後の通常授業でどのように定着させていくのか、年間を通じたビジョンを示します。これにより、保護者は「この塾に任せておけば安心だ」という長期的な信頼感を抱きます。
コース設定の見直しとアップグレード
2年目であれば、生徒のレベルに合わせて「難関校突破コース」や「基礎徹底コース」など、コース分けを細分化することも検討しましょう。より一人ひとりのニーズに合致したカリキュラムを提示することで、受講の動機付けを強固にします。
月例テストや面談予定の公表
新年度のテスト日程や保護者面談の予定をあらかじめ公開しておくことで、塾側の管理体制のしっかりした印象を与えます。
結論:2年目の春を勝負の春に
学習塾にとって、開校2年目は真価を問われる年です。1年目に来てくれた生徒たちをどれだけ伸ばし、どれだけ満足させられるかが、その後の口コミや評判に直結します。
春期講習の提案は、単なる営業活動ではありません。生徒の現状を誰よりも深く理解し、未来の姿を想像し、そのために必要な階段を一段ずつ設計してあげるという、教育者としての愛情そのものです。
「この春、君にはこれが必要だ」 「この春期講習をやり切れば、新学年が劇的に変わる」
その確信を持って、堂々と提案してください。 具体的なデータに基づいた資料、明確な新年度のビジョン、そして生徒を想う熱意。これらが揃ったとき、春期講習の受講は自然な流れとして受け入れられるはずです。
2年目の春を、生徒の飛躍と塾の発展の大きな起点にしていきましょう。

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