2026年1月17日、18日に実施された大学入学共通テスト!ここから読み取る大学入試の変化

2026年1月17日と18日、日本中の受験生が挑んだ「大学入学共通テスト」。
新課程入試の2年目として大きな注目を集めた今回の試験は、事前の予想を上回る驚きを社会に与えました。
試験直後からSNSやメディアで話題となったのは「歴史総合、世界史探究」に登場した名作漫画『ベルサイユのばら』、そして数学や物理の文脈で受験生の意表を突いた「タイムマシン」というキーワードです。
なぜ、いまの共通テストはこれほどまでに私たちを驚かせるのでしょうか。
そして、これらの出題から読み取れる「これからの大学入試」の真の姿とは何なのか。教育界に吹く新しい風の正体を徹底解説します。
衝撃の出題:なぜ『ベルサイユのばら』だったのか
2026年度共通テストの初日、歴史科目の試験を終えた受験生たちの間に激震が走りました。
フランス革命を象徴する不朽の名作『ベルサイユのばら』の一コマが、問題用紙に堂々と掲載されていたからです。
「世界史」に漫画「ベルサイユのばら」登場、受験生「何が役立つか分からない」…大学入学共通テスト
※↑上記リンクは、読売新聞オンラインの記事です。
1. 「漫画」はもはや娯楽ではない
かつて、試験中に漫画のことを考えるのは不謹慎だとさえ思われていた時代がありました。しかし、今回の出題は「漫画=遊び」という古い価値観を真っ向から否定するものでした。
出題されたのは、主人公の一人であるオスカルが民衆とともにバスティーユ牢獄へと進撃する、物語のクライマックスとも言える場面です。
設問はこの図版を単なるイラストとしてではなく、歴史的な資料として読み解くことを求めていました。
具体的には、描かれている状況がフランス革命のどの段階(国民議会期、国民公会期など)にあたるのかを、作中の描写やセリフから判断し、他の歴史的出来事と時系列で並べ替えるという高度な内容でした。
2. 出題者が仕掛けた「情報の多角化」
なぜ、わざわざ漫画を用いたのでしょうか。
そこには
「非連続テキスト」の読み解き能力を問うという、近年の入試改革の核心があります。
共通テストが求めているのは、教科書に太字で書かれた用語を暗記することではありません。
- 視覚情報(絵)
- 言語情報(セリフやナレーション)
- 背景知識(歴史的事実) これらを頭の中で統合し、正解を導き出す「情報の統合能力」です。
『ベルサイユのばら』という素材は、受験生にとって親しみやすい反面、正確な時代考証を要求するトラップにもなり得ます。
「なんとなく知っている」レベルの知識では太刀打ちできず、むしろその作品が描く「時代精神」を論理的に抽出できるかどうかが試されたのです。
「タイムマシン」が象徴する思考のジャンプ
数学や理科の枠組みで登場した「タイムマシン」という設定も、多くの受験生を困惑させ、同時にワクワクさせました。
共通テスト「タイムマシン」登場 – Yahoo!ニュース
↑ こちらは、yahooニュースの記事です。
1. 現実社会の課題をシミュレートする
共通テストの大きな方針の一つに「日常生活や社会の事象を数理的に捉える」というものがあります。
ここでいう「日常生活」とは、単に買い物や料理の計算を指すのではありません。
「もし過去に戻れるとしたら、情報の伝達速度はどう変わるか」
「物理法則を無視しない範囲で、タイムトラベルのような現象を数理モデル化するとどうなるか」
といった、SF的とも言える仮定をもとに、論理を組み立てる力が問われました。
2. 「正解のない問い」へのアプローチ
タイムマシンという架空の装置を持ち出すことで、出題者は受験生を「既知の公式を当てはめるだけの世界」から引きずり出しました。
受験生は、問題文で与えられた特殊なルールや条件を瞬時に理解し、その場で独自の論理を構築しなければなりません。
これは、未知のウイルスへの対策や、誰も経験したことのない経済危機への対応など、現代社会が直面している「答えのない課題」に立ち向かう力そのものです。
なぜ共通テストは「驚き」を演出し続けるのか
ムーミン、シュタインズ・ゲート、そして今回のベルばら。
共通テストが毎年、何かしらの「サプライズ」を仕掛けてくるのには、明確な意図があります。
1. 「パターン学習」の無効化
従来の入試対策は、過去問を繰り返し解いて出題パターンを体に叩き込む「筋トレ型」が主流でした。しかし、これでは本当の意味での思考力は育ちません。
出題者は、受験生が一度も見たことがないような素材をぶつけることで、丸暗記に頼る受験生を振り落とし、その場で考え抜く力を持つ生徒を評価しようとしています。
毎年「何が出るかわからない」という状況を作ること自体が、教育現場への「暗記教育からの脱却」というメッセージなのです。
2. 「探究学習」との接続
現在、高校の現場では「総合的な探究の時間」が重視されています。
自ら問いを立て、情報を収集し、分析して解決策を提案する。
このプロセスは、今回の『ベルサイユのばら』を用いた歴史の読み解きや、タイムマシン設定の数理分析と密接にリンクしています。
共通テストは、高校3年間の「探究」の成果を試す場へと変貌を遂げているのです。
これからの大学入試:2026年以降のロードマップ
今回のテストを経て、今後の大学入試はどのように変化していくのでしょうか。私たちは3つの大きな潮流に注目する必要があります。
1. 教科の壁を越えた「合教科・科目型」の深化
歴史の問題に文学や芸術の視点が入り込み、数学の問題に哲学や社会学の視点が入り込む。このような「文理融合」の流れはさらに加速します。
今後は
「自分は文系だから物理は関係ない」
「理系だから歴史は知らなくていい」
という考え方は通用しなくなります。
あらゆる知識をネットワーク化し、一つの事象を多角的なレンズで見る訓練が必要になります。
2. 情報活用能力(リテラシー)の絶対視
2025年度から新設された「情報」という科目が象徴するように、データの海から真実を見つけ出し、論理的なモデルを作る能力は、全ての科目の基盤となります。
今回のベルばらの出題も、広い意味では「資料リテラシー」を問うものでした。
図表、グラフ、古い日記、そして漫画。あらゆる形態の情報を、バイアスを排除して客観的に分析する力が、合格の決め手となるでしょう。
3. 「対話型」設問の常態化(※かなり重要!!)
近年の共通テストで目立つのが、生徒Aさんと先生の会話文をもとに考えさせる形式です。これは「主体的・対話的で深い学び」を体現したものです。
一人の頭の中で完結する思考ではなく、他者の意見を聞き、それを取り入れて自分の考えを修正・発展させるプロセスが、設問の構造自体に組み込まれています。
今後は、一人で机に向かう時間だけでなく、仲間と議論し、多様な視点に触れる経験が、入試対策として有効になっていきます。
受験生と教育関係者が持つべき新しいマインドセット
「ベルサイユのばらが出たから、次はどの漫画を読めばいいのか」と考えるのは、典型的な「旧時代の受験生」の発想です。そうではなく、どのような素材が来ても揺るがない「思考の型」を身につけることが重要です。
学問を日常に引き寄せる力
歴史の教科書を読むときに
「なぜこの時、人々はこの決断をしたのか?」
と、現代の政治や自分の人間関係に置き換えて考えてみる。ニュースを見るときに
「この統計グラフの裏にはどんな数式が隠れているのか?」
と疑ってみる。
『ベルサイユのばら』や「タイムマシン」を面白がる余裕、つまり「知的好奇心」こそが、これからの共通テストを攻略する最大の武器になります。
親や教師に求められる役割
周囲の大人がすべきことは、予想問題集を買い与えることだけではありません。
日々の食卓で時事問題について話し合ったり、映画や漫画の内容を論理的に批評し合ったりすること。
そうした「日常的な探究心」を育む環境こそが、新時代の入試に最も適合した教育現場となります。
結びに:共通テストが拓く、新しい知性の地平
2026年1月の共通テストが私たちに示したのは、入試が「選抜のための道具」から「学びの指針」へと進化した姿でした。
漫画が登場し、タイムマシンが走り、会話文が紙面を埋め尽くす。
一見すると奇をてらっているように見えるこれらの問題は、実は「複雑で予測不能な未来を生き抜くための知性」を定義し直そうとする、大学入試センターからの熱い挑戦状なのです。
驚きは、学びの始まりです。 ベルばらに驚いた受験生たちが、それをきっかけに歴史の深淵に触れ、タイムマシンに悩んだ受験生たちが、物理学の美しさに気づく。そんな「知の連鎖」が起きることを、出題者たちは心から願っているに違いありません。
大学入試は、もはやゴールではありません。
共通テストという大きなイベントを通じて、私たちは「学び続けることの面白さ」と「世界を読み解く力の尊さ」を、改めて再確認しているのです。
この変化を恐れるのではなく、新しい知性の扉として楽しむこと。それこそが、2026年以降の教育を語る上で最も大切な姿勢と言えるでしょう。
これからの大学入試がどのような驚きを届けてくれるのか。私たちは、その変化の最前線に立っています。

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