成約事例06|そろそろ引退・・・と考え浮かんだM&Aで事業譲渡
塾オーナーの皆様、こんにちは。
今回は、千葉県の事例です。

譲渡案件概要
■教室所在地
千葉県市川市
■指導形態
個別指導
■生徒数
9名(受験生除き)
■売上高
1179万円
■営業利益
260万円(年間)
■譲渡金額
70万円→70万円
事業譲渡 ご決断の理由
2014年から現体制で運営して参りましたが、経営者個人のリソース、知見だけでは限界があると感じております。そのため新しい買い手様に委ね、現教室を発展させてほしいという願いです。このようなご自身の思いを包み隠さず御伝え頂きました。
お問合せ内容
そろそろリタイアを考えて
千葉県で育ち、千葉県の学校に通い、地元愛が高じての塾経営開始が2014年で、長年運営してきた教室のことを考えつつ、だんだんと自分の限界的なものを感じ始めていたようです。CROSS M&Aのことは、フランチャイズ運営本部のSVから聞いたようで、早速zoomでお話しすることになりました。
以前の高校受験と違う感覚
とても真面目なオーナーで、今回のことも真剣に考えて、考えて、SVに相談されて、「では話を聞いてみましょう」という流れでした。
zoomでのお話しは時間通り開始して、一通り、昨今のM&Aの全体としての背景や、学種塾業界のM&Aの特徴、個人事業主の学習塾譲渡の場合は、「事業譲渡」というかたちになり、その場所で営業する権利やいままでつくり上げた内外装、内部什器、従業員、及び顧客が対象になることなど、丁寧に説明させて頂きました。
その上で、
「実際、どうしてもご売却、譲渡を考えるようになったのですか」と尋ねてみると、以前と比較した業績面でのことが大きな決断材料の一つにもなっているのだということがわかりました。
一言でいえば、「以前と違う」という感覚です。
こちらの教室は、近隣の中学校からの通塾がメインの中学生指導が得意な教室でした。サイトでも合格実績などを確認しましたが、かなり実績が多く、長年の好結果がしめされていました。
「前よりも私立高校へ行く生徒が増えてきて・・・」この言葉を皮切りに色々な外部状況の変化をお話ししてくださいました。
私立高校へ行く生徒が増えることが、どうして売上減少につながるのか、これについて以下補足説明致します。
私立高校への進学生徒が増加することによる教室への売上影響
まず、小学生、中学生、高校生という大きく3つのカテゴリがあります。その中で、小学生の中学受験、中学生の高校受験、高校生の大学受験という視点でみると、中学3年生は、ほぼ全員受験します。
それがゆえに、学習塾産業におけるコアな顧客は中学生なのだということが容易に想像つくかと思います。
中学1年生、2年生の通塾率に比べて、中学3年生は、7割以上の生徒さんが通塾されます。例えば、こちらの案件は千葉県ですので千葉県事例で言えば、
千葉県公立高校の入試問題はかなり難しいです。
対して、私立高校は推薦で入学でき、「併願推薦」及び「単願推薦」というものがあります。単願=都道府県によっては、専願といいますが、基本は同じです。
私立高校には、この推薦で必要な内申点の基準を独自で定めています。例えば5教科で20とか、9教科で36など、5段階評価の通知表の数字が内申基準となります。
ここまでの内容でしたら、私立高校への入学とは言え、それなりにしっかりと学習しなくてはならないのでは?と思われるかと存じます。
しかしながら、私立高校は多くの面で措置を講じていることで甘い受験になっています。
たとえば、
・学校の説明会のあとの個別相談会がある
・英検や漢検などの検定の級に応じて加点される
・併願と単願があるが、単願にすると併願よりももっと低い内申で合格がもらえる
・中学側で、推薦で出してみるといった段階で合格が99.99%決まる
・中学3年の前期(1学期または2学期中間まで)の成績基準でOK
・説明会で何回も行くとそれがポイント化される(こんなのがpointになるなど、信じがたいですが)
もっとほかにも楽な要素がたくさんあります。
そのような入試で、しかも公立高校よりも学校の見てくれが良い、施設が整っている、などの見た目だけで、きっと充実した学校生活が送れると勘違いするような内容です。
その私立へ向かう生徒が増加した=極論すれば、1年の成績関係ない、2年の成績関係ない、3年の前期「だけ」頑張れば、年内でほぼ99.9999%の合格を得て、実際試験はあるものの、全員合格するという・・・・
このような実情を保護者が知っているのですから、お金をかけて塾通いという風潮ではない、季節講習もあまり受講しない・・・
という状況。
これが補足説明です。
伝統的な1:2の個別指導をずっとやってきたが
フランチャイズの運営で、ずっと頑張ってきましたが、だんだんと自分でも手出しして教室運営を継続するために、持ち出し状態が続くこともありました。
やはり運営の主体は、1:2個別指導ですので、そこには講師のコストもかかってきます。
講師への支払いや教室家賃、その他支払いで遅れを出すわけにはいきません。自分の責任のもとしっかりと支払いをこなしていかなければならないという意識は強くお持ちでした。
そのため、手出しが増加しても頑張ってきたのですが、ここ数年は努力がなかなか実らず教室の閉鎖を考えるようになりました。
しかし、方法としての譲渡について、まずは話を聞いてみるということになり、当方との会話後、すぐに「任せます」ということが決定し、
「教室譲渡をする」という決断に至りました。
担当者との打ち合わせからスピーディにBATONZ内容加筆修正
初めてのzoomミーティングから、BATONZ利用までを短期間で進行させていくことになりました。
実際、案件としてBATONZにはすでにupload されていたようですが、タイトルや文言を変更しました。さらに画像や経営資料の追加をお願いし、オーナーも丁寧に協力してくださいましたので、比較的早く、実名開示依頼が入るようになり、開示できる資料も堂々と出すことが出来ました。
募集開始
買い手様の募集
すでにオーナーはある程度ご自身で書かれた内容でupload されていましたので、私のほうで加筆修正する際にも大外枠はあまり変更せずに、細かい部分を加えたり、色付けしていく形で仕上げていきました。
その道中でも実名開示の依頼がポンポンと入ってきましたので、
この段階から「この案件はすぐに決まるな」とおもっていました。実はこの案件は、ほぼ同時期に4名の方とzoom面談及び、現地見学まであっという間にこぎつけました。
初期面談
4名の方とはいずれも最初zoomでお打合せして、概要説明をしました。一番最初の方はオーナーも入れて3者での打合せでしたが、その後の3名の方は、仲介者である私と候補者の方の2者でのお話しとなりました。
いずれの方も「教室見学をされたい」というご意向でしたので、日程が被らないようにアポイントを入れていきました。
そのうちの一人の方は、スピード感があり日程の決定から決断までがとても早く、こちらからの打診でもスムーズでしたし、何しろとてつもなくやる気に満ち溢れた方でした。
基本合意のお話しをさせて頂いた際も「そのつもりです」と回答も早かったです。
面談後から基本合意
条件のすり合わせ
買い手希望の方は、保険関係のお仕事をされている方でした。笑顔がとても安心感を与え、お話しする相手の方も朗らかな気持ちになります。
この方が保護者様や生徒と会話しているところを想像したときに、きっとうまくいくだろうとすぐに思いました。
譲渡金額や時期、BATONZへのsystem料金の支払い、仲介手数料、フランチャイズ本部への支払い額(大幅にディスカウントさせて頂きました)と、不動産引継ぎの際の初期費用などをしっかりとお伝えさせて頂き、基本合意になりました。
基本合意
上記の通り、金額面やコスト面(ランニングコスト)などを電話やその後のメールのやり取りで疑問やご質問に回答する形で対応させて頂きました。
一番、時間をかけて打合せしたのは、コスト面です。このコストをしっかりと把握するところからして、経営感覚をすでにお持ちの方だと思いました。
譲渡契約締結からフォローアップ
デュー・デリジェンス
売上高がどのように計上されて、どういう期間でどの口座に入金されているのかを証拠として、各種資料を提出して確認してもらいました。
これには、売り手オーナーの協力がどうしても必要になりますが、事前に拝見した資料は非の打ちどころがない、1円単位ピッタリと合っている内容でした。
また、講師コストについてのすり合わせにおいても、どの講師がいくらのコマ給で、事務給与は時給でいくらなのかも明示したものがあり、スムーズにご理解を頂くことができました。
譲渡契約
合意契約のあと、仲介者である私と買い手候補様とのやり取りはかなり頻繁に行い、疑問点を解消し、ご質問を受けながら、オーナーに確認すべきところは確認しながら進めていきました。
条件面としては、
①造作された更衣室の撤去
②保証金の4分の1をオーナー負担とする
この2つが追加された状態で、譲渡契約を締結することになりました。
いつものように、CROSS M&A(クロスM&A)は、サービスの核としてアフターフォロー・アフターサービスを謳っておりますので、その点も早期から説明し安心感をもってくださったと自負しております。
まとめ:早い決断と行動力
今回の事案は、とにかく買い手候補者様のスピーディな決断と行動力がとても小気味よく、投げられる質問の数々も経営者としての感性をすでに持っていると確信できるぐらい、良い意味で細かくやり取りが出来ました。
そのため、まだ譲渡日前ではありますが、準備を着々と進められています。
住んでいるところから多少距離があるのでは?
最初、そう思いました。
しかし、この新オーナーはこうおっしゃっていました。
「でも立地的なことを考えたらこの物件はいいですよね」
自宅近くからの想定ではなく、「立地ありき」の想定です。とてもいい判断だとおもいます。