学習塾の事業譲渡を成功させるための戦略ガイド:成約までの期間、PV数、商談数のリアルな数字を徹底解説

少子高齢化や講師不足、そして経営者の高齢化に伴い、学習塾業界では事業承継やM&A(合併・買収)が活発化しています。
大切に育ててきた塾を次世代に繋ぐためには、感情面だけでなく、極めてロジカルな「売却戦略」が必要です。
本記事では、学習塾の譲渡を検討している経営者のために、成約までに必要な期間、集客の目安となるページビュー、そして実際に成約に結びつく商談数など、具体的な数値を交えながら戦略を立案します。
はじめに
特に学習塾や習いごとを譲渡(売却)しようと考えられている方は、「閉校」という判断をする前に、「譲渡」を検討するようにしてみてください。
但し、生徒も0名、講師も0名・・・いわゆる開店休業状態の案件は譲渡(売却)は無理ですから、その際は閉校されて一刻も早く余計なコストがかかないようにしましょう。
物件を早めにクローズしないと、その分家賃がかかってまいります。
生徒もある程度居て、講師もある程度在籍があるながら、生徒さん、保護者さん、従業員に知られないように秘密裡に、譲渡についての相談をください。
・独自ブランドの場合
・FCブランドの場合
いずれも対応できます。FCブランドの場合には、担当のスーパーバイザーへの早めの相談をするようにしましょう。
どのような手順で、どのように進めて、どのような結果になりそうなのか・・・ふたを開けてみないとわからないよ・・・というのでは、多分オーナー様も困ってしまいます。
そんなときには、
CROSS M&A の担当アドバイザーへすぐにご相談ください。
学習塾譲渡のタイムライン:成立までに必要な期間
学習塾の譲渡は、思い立ってすぐに完了するものではありません。
一般的に、検討開始から最終的な引き渡しまでには、6ヶ月から1年程度の期間を要するのが標準的です。
おおむね以下のような流れで進みます。
準備フェーズ(1ヶ月から2ヶ月)
この期間には、決算書(直近3期分)の整理、生徒数や講師の雇用状況の棚卸し、そして譲渡価格の算定を行います。学習塾の場合、年度末(3月)に生徒の入れ替わりが発生するため、このタイミングに合わせたスケジューリングが重要です。
とは言え、では
譲渡(売却)の時期のベストタイミングは、年度末に向けてなのか・・というと、そうではありません。
年度末は、たいていどのオーナーも区切りと考えます。
学習塾の特性として、「学期」に基づいていろいろ決めていく方が多いです。学校の卒業時期は3月であり、入学シーズンが4月です。
塾においての、区切りは個々に見ればやはり入試です。中学受験、高校受験、大学受験とそれぞれ時期は異なりますので、「個々の案件」になりますが、総体的には、2月や3月は一つの区切りになりやすいです。
そして年度の終わりを3月をとらえ、年度のはじめを4月と捉える風潮から、夏を過ぎた時期からの準備を考える人が多く、駆け込みでは12月ぐらいから一気に畳むか譲渡するかを決定していくような選択をされる方がひときわ多くなります。
従いまして、
この時期は必然的に案件が多くなります。年末と年度末が案件が多くなる時期と捉え、敢えてその時期を外して譲渡実行計画を立てるなど、需給を考慮して考えてもいいでしょう。
一つの案としては、物件の更新時期や、FC契約であればその更新時期に合わせて計画を組むという方向がコスト面で考えると現実的かもしれません。
マッチングフェーズ(3ヶ月から6ヶ月)
M&Aプラットフォームへの掲載や、仲介業者を通じての買い手探しです。CROSS M&Aは中小企業庁とBATONZへ学習塾と習いごとの専門アドバイザーとして登録しております。
再度で恐縮です。
CROSS M&A(通称:クロスマ)は、
一番得意で、業界を知り尽くしている、FCなどの契約事項もよく知っていて、取引先選定も有利で、尚且つ今が旬の業者もよくわかる!それがために、いつどんなときに案件が来ても慌てることなくもっともスムーズに進めることが出来ます。
ちなみに買い手候補はどのような人たちでしょう。
学習塾は地域性が強いため、近隣の競合塾や、新規エリア進出を狙う大手チェーンが候補となる・・・確かにそのケースもありますが、
実際には以下のような人たちから多くのコンタクトを頂いております。
・サラリーマンの方で、脱サラを考えられている方
・定年退職で、起業を考えられている方
・まったくの異業種で学習塾、習いごと業界を考えられている方
・元塾の講師をやっていたことがあり、オーナー業務に興味を持たれた方
などです。
つまり、今までの何らかの学習塾業務の経験を持っている方ではなく、まったく未経験の方のほうが多くなっている印象です。
ではその場合、成功確率はどうなのかと言えば、
実際、異業種から参入された方や、全くの未経験から脱サラして即開始された方のほうが長続きしているように思います。
そして何より、楽しんでお仕事をされている印象です。
デューデリジェンス・契約フェーズ(2ヶ月から3ヶ月)
買い手による意向表明後、詳細な調査(デューデリジェンス)が行われます。月額の学費の入金確認や賃貸借契約の内容、講師との契約状況がチェックされ、最終契約に至ります。
このデューデリジェンスという言葉は、M&A関連のサイトが1000あれば、必ず1000以上語られています。それぐらい重要です。
通常は、DDと略して言われますが、正式なデューデリジェンスという言葉も覚えておきましょう。
規模が大きくなればなるほど、この領域には専門家の見立てが必要となります。それこそ、会社まるごとの株式譲渡や持ち分譲渡であったり、億単位以上での事業譲渡となれば、それなりに細かく見ていく必要があります。
規模、つまり売上高規模がさほどでもない場合には、確定申告や決算報告書などがあり、その内容を見ていくことで、よくわかります。
大がかりにやる場合には、たいてい条項があり、買い手側の負担でDD実施という形になります(買い手が税理士に依頼して行うなどで、お金がかかりますが、買い手負担という形での実施)
規模的に小さめであったり、FC案件の場合にはシステム管理上でもごまかしの効かない売上高項目、コスト項目がわかりますので、その点、学習塾の場合、複雑怪奇ではない分、やりやすいです。
戦略的ポイント: もし、最短での成立を目指すなら、夏期講習前の「6月」か、新年度準備が始まる「11月」までに多くの人に見てもらえるような内容を整えて媒体へ掲載を開始するのが理想的です。
こういう案件がありますよ!
というアナウンスメント効果を最大に高めるのは、やはり多くの人が利用されているサイトへの登録をされたほうがいいでしょう。
しかし!
ここで注意です。
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【実例(実話)】
とにかくサイトに売りたい内容を書けばいいんだよね?
いえいえ、そんな単純で簡単なことではありません。サイトに売り案件(譲渡案件)を出すということには、それなりに注意が必要です。
適当な気持ちで書けば、結果も適当になってしまいます。
サイトには誰でも出せます(開店休業案件は審査で許可されないので出しても…正直無駄だと思います)
さて、何が重要か
それは
①タイトルの訴求力
②文章や資料の準備(経理資料は3年得分は必須です)
③全体構成(流れがしっかりとしていて、訴求できるような内容で)
④画像などの準備(数枚の画像ではなく数十枚あったほうがいいです)
⑤質問や実名交渉の対応と内容のメンテナンス
この5つです。
これらを今までやったことのない人が作るとなると、正直物足りないといいますか、できばえとしてさほどよくありません。
この行為そのものが「営業活動」だと思ってください。
世の中には、営業が得意な人とそうではない人がいます。
CROSS M&A のアドバイザーは、営業が得意です。さらに、教育業界に精通しており、開校、閉校、譲渡、買収のすべて、そしてマネージャー業務、統括マネージャー業務、教室長業務、他の教室長のヘルプ業務、育成業務とすべて経験しており、今も現在進行形です。
古い情報ではなく、最新の「今の」情報提供が出来ます。
恐らく皆さんが必ず満足してくださるようなしっかりとしたサポートで信用していただけるかと存じます。
なぜ、この項目の場面でこんなに力を込めて強調するのか!?
それは、この最初の段階、自分で書いた文章や画像をUPする段階がもっとも大事、大切だからです。
一番最高に目立つ最初の一週間、このスタートダッシュのところがとても重要です。
メルカリや、海外ebayなどと仕組みは一緒です。といいますか、最近のサービスはたいていそうです。
更新頻度が高い、ぴちぴちの 初々しい状態の案件が上位に載る!ということです。
書きました、そのまま放置しました・・では案件は一週間後にはどんどんうずもれてしまいます。
目立たなければ、見てくれなければ勝負はできないのです。
さて、それでは
具体的に、どの数字に注目して、どうなればいいのかという本論です。
ページビュー(PV)数とマッチングの相関
インターネット上のM&Aプラットフォームを利用する場合、どの程度のページビューがあれば「関心を持たれている」と言えるのでしょうか。
初期の注目度:400PV 掲載直後は新着案件として注目を集めます。早期に500PVを超えていれば、タイトルやエリア、売却希望価格が市場のニーズに合致している証拠です。
平均値は404.6PVに1件成約
です。但しこれは、学習塾や習いごと教室の平均ではなく、他の全業種も入れた平均です。
累積PVの目安:初期の一週間を経過すると、PVの伸びは鈍化します。一週間単位で見てもそれまでのPVの急増ぶりから一転、かなり低下します。学習塾は「特定の駅名」や「指導形態(個別・集団)」で絞り込まれるため、PV数そのものよりも、ターゲット層に届いているかどうかが重要になります。
PVを伸ばすための戦略: タイトルに「営業利益率20パーセント以上」「自習室完備」「専任講師承継可能」といった、買い手がメリットを感じる具体的なキーワードを盛り込むことが不可欠です。
実名商談(ネームクリア)の必要数と成約率
PV数よりも重要な指標が「実名商談(ネームクリア)」の件数です。
実名商談とは、買い手がノンネーム情報(匿名情報)を見て関心を持ち、秘密保持契約を結んだ上で塾名を特定して詳細資料を請求する段階を指します。
実名商談の目安:おおむね11件
1つの成約を勝ち取るためには、平均11社程度の買い手候補と実名ベースでのやり取りが必要です。
そのうち、実際に現地見学(校舎視察)に進むのが3社から5社、最終的な条件交渉に残るのが1社から2社というのが一般的な歩留まりです。
成約率の考え方: 実名商談に進んだ企業のうち、最終契約に至る確率は10パーセントから20パーセント程度です。
したがって、1件の成約を確実にするためには、いかにして「質の高い5社」を商談のテーブルに乗せるかが勝負となります。
その他の項目としては、「お気に入りの登録件数」です。これは大方16.1件に1件が成約というデータがあります。16件ぐらいすぐにお気に入り登録されるだろうと思われるかもしれませんが、そこに至るまでには、それなり工夫が必要です。
では
何が一番重要か・・・ですが、皆さんは何だと思いますか。
こういうサイトにはすでに数万件と案件が登録されています。その中で光り輝く存在になり、尚且つ短期で目につくようにするためには、
やはり「タイトル」とNN(ノンネーム)での紹介の仕方なのです。
簡単に言えば普通に書いたら
その他大勢に埋もれてしまう可能性があります。頭ひとつ抜け、光るためのタイトル!
そしてNNの記述
ここはセットとして一番重要としてとらえておきます。
ではそれを誰がやるのか!?ですが、
個人でやっていただいてもいいです。しかし、
売りますよ→はい、買いますよ
というケースはほとんどありません。
業務を続けながら、苦しい胸のうちを隠しながら売れるまでは辛抱して継続しつつ、時間までに仕上げなくてはいけません。
その作戦を立てるのに、個人で悩むよりは、依頼してしまったほうが早いです。
なぜか、
まずはこれを知ってください。
は無料です!-1024x85.png)
そうです。
譲渡をされる方に負担がありません。
無料=危ないとか思わないでください。
買い手の方からは手数料を頂きますが、売る側はシステム利用料金も仲介手数料も無料なのです。
これは、中秋企業庁にも弊社の料金体系をきちんと報告しておりますので、偽りは出来ませんし、商取引をしているのですから、そんないい加減なことをやっていれば、すぐに市場から締め出されてしまいます。
その点はご安心ください。
よって、依頼してしまったほうが早い!ということになるのです。
学習塾譲渡を成功させるための具体的戦略
数字を把握したところで、次は具体的な戦略に落とし込みます。学習塾特有の資産をどう評価させるかが鍵となります。
資産の「見える化」 学習塾の価値は、校舎というハード面よりも、生徒数と講師の質、そして独自のカリキュラムというソフト面にあります。
学年別の生徒数推移
過去3年の合格実績 講師の平均勤続年数と雇用形態 近隣競合塾との比較表 これらをデータとして即座に提示できる状態にしておくことで、買い手の意思決定スピードを早めることができます。
キャッシュフローの健全化
M&Aでは、営業利益に減価償却費やオーナーへの過剰な報酬などを足し戻した「EBITDA」が評価基準となります。譲渡を考える1年前から、不要な経費を削減し、帳簿上の利益を最大化しておくことで、譲渡価格は数百万円単位で変わります。
退職リスクのヘッジ
譲渡後に講師や生徒が離脱することは、買い手が最も恐れるリスクです。主要な講師との良好な関係を維持し、譲渡後も一定期間は継続して勤務してもらえるような内諾を得ておく(あるいはそのスキームを提示する)ことが、成約率を飛躍的に高めます。
数字で見る理想的なシナリオ
ここまでのデータをまとめると、成功する学習塾譲渡のモデルケースは以下のようになります。
準備期間:2ヶ月(資料の完全整備)
掲載期間:4ヶ月(累計2,500PV獲得)
実名商談数:8社(うち3社が現地視察)
最終交渉:2社(条件の比較検討)
成約:掲載開始から6ヶ月目
このスケジュールを達成するためには、最初の1ヶ月で「誰が買いたいと思うか」を徹底的に分析することが重要です。例えば、個別指導塾であれば、周辺で集団指導しか展開していない塾が「個別部門の併設」を目的に買収するケースが多く、非常に高い価格で取引される傾向にあります。
経営者が陥りがちな「数字の罠」
譲渡価格を高く設定しすぎるあまり、PV数は伸びても実名商談が入らないというケースが散見されます。
学習塾の売却価格は、一般的に「修正営業利益の2年から5年分」に純資産を加えた金額が相場です・・・・と書かれていることが多いです。
しかし、その教科書通りの展開にならないことも多くありますので、あまりに周りの金額設定とかけ離れていた場合は、実名交渉が入りません。
実名交渉が入らない案件が成立することはありません。
市場価格から乖離した価格設定は、最も関心が高まる「掲載直後」のチャンスを逃すことになります。まずは適正価格、あるいは「少し割安感のある価格」で掲載を開始し、複数の買い手候補を競わせることで、結果的に希望価格以上で売却するという戦略も有効です。
まとめと次の一歩
学習塾の譲渡は、単なるビジネスの売却ではなく、教育というバトンを繋ぐ行為です。しかし、その成功のためには、PV数、商談数、期間というシビアな数字に基づいた戦略が欠かせません。
まずは、自社の塾が市場でどう見えるかを知るために、匿名での簡易査定や、過去の類似案件の成約事例を調査することから始めてください。数字を味方につけることが、生徒、保護者、講師、そして経営者自身のすべてが幸せになる「ハッピーリタイア」への最短距離です。
貴塾の現在の状況を整理するために、まずは直近3期分の決算書と、学年別の生徒数推移表を手元に用意することから始めてみてはいかがでしょうか。そのデータがあれば、より具体的な適正価格と、成約までのシミュレーションを算出することが可能です。
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閉校・廃業を考える前に「譲渡」を
①仲介不動産会社への連絡
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習いごと教室の事業承継
②FC加盟の学習塾・習いごと教室
③スムーズ引継ぎ シート管理
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