中学生のカリキュラムは、英語中心ではなく、数学中心で設定し提案すると講習面談でも成功率が高くなる

はじめに、英語の得意と数学の得意の違い・・なぜ今、数学を軸に据えるのか
「得意科目は英語です!」と胸を張る生徒は多いです。
小学生の英検取得率も年々上昇しており、英会話を幼少より学んでいる子供たちも以前より多くなっています。
彼らの多くは入試でも高得点を獲得します。これは、英語が語彙や文法といった基礎知識の積み重ねが、比較的直接的に点数に結びつきやすい性質を持つためです。
英語が得意という自己宣言(保護者宣言)は大方正しいです。
しかし、
同じように「数学が得意です!」と自信を持つ生徒または保護者の言葉は鵜呑みに出来ません。
残念ながら数学が得意ですぐらいのレベルで、入試で高得点を取ることはまず無理です。
数学が得意です、出来ます!自信がありますと言っても実際にやってもらうと、少し凝った問題や融合的問題で苦戦するケースが少なくありません。
なぜなら、数学は単なる知識の暗記だけでは通用しないからです。数学の真髄は、与えられた情報から論理的に答えを導き出す思考力にあり、この力がなければ高得点は望めません。
このシチュエーションに何度も遭遇するにつけ、英語に対する自信表明と数学に対する自信表明はまった違うということがわかりました。
本稿では、この「数学的思考力」を中学教育の中心に据えるべきだと考え、その必要性と具体的な方向性について論じます。中学のカリキュラムを、英語ではなく数学を軸に再構築&提案することで、生徒たちが社会で直面するであろうあらゆる課題に対応できる力を養うことができると確信しています。
ここで一度、上の画像の文言をご覧ください
英語が得意=だいたいその通り
数学が得意=定期テストレベルは解けるかも?
複合され難易度が跳ね上がる数学、ひねってもタカが知れている英語
英語の問題は問題をひねることよりも、単語や語彙力の差を試したり、読解問題の長文の量を増量して時間内に読み解くためには速読が必須の状態にもっていったり、たいていその程度です。
しかし、数学は、それが中1の内容だとしても、ちょっと複合的、融合的、学年横断的な出題になると、急に難易度がアップします。
基礎をがっちりやっておけば、応用は解けるんだよ・・・という人たちが大昔いましたが、果たしてそうでしょうか。
基礎をがっちりやっていても、応用は解けないことがあります。
定期テストレベルならまだいいですが、模試や入試のレベルになりますと、数学は本領を発揮して参ります。
英語の「得意」と数学の「得意」の決定的な違い
英語の「得意」は、努力が点数に反映されやすいという成功体験に基づいていることが多いです。単語を覚え、文法を理解し、読解練習を繰り返すという地道な努力が、着実に成果となって現れる感覚が得られやすいため、生徒たちは自信を持ちやすいのです。
一方、数学の「得意」は、単純な努力だけでは成立しません。中学数学の難易度は、学年が上がるごとに大きく上昇します。
例えば関数分野と言えば、中1の比例・反比例、中2の一次関数、中3の二次関数があります。これらは、それぞれ単独でも難問になり得ますが、入試問題ではこれらが複合的に絡み合ったり、図形の問題と融合したりすることが常です。例えば、「放物線にからんだ三角形の相似比・面積比を求める問題」といった問題は、学年をまたいだ知識と、それを統合する思考力が必要です。
このような問題では、公式の暗記だけでは歯が立ちません。問題文から情報を正確に読み取り、どの知識をどのように組み合わせれば答えに辿り着けるか、その道筋を論理的に組み立てる力、すなわち思考のプロセスが問われるのです。この思考のプロセスを訓練する機会が不足しているため、多くの生徒は数学の「得意」を自認しながらも、入試の難問で苦戦を強いられます。
関数と証明にみる保護者世代の共感
数学の難しさは、生徒たちだけの問題ではありません。保護者世代にも、特に関数と証明は苦手意識を持つ方が多いのが現状です。
中学時代に「なぜ証明なんて勉強するのだろう」と疑問に感じたり、二次関数のグラフを見て頭を抱えたりした経験を持つ方は少なくないでしょう。だからこそ、「中学の数学は、子どもたちにとって大きな壁になる」という提案は、「確かに、自分の時もそうだったな」と共感を呼びやすいのです。
特に証明問題は、多くの生徒が苦手とする分野です。与えられた前提条件から、結論を導き出すという論理的な思考力が求められます。入試では、合同証明か相似証明のどちらかが必ず出題されると言っても過言ではありません。これは、教育現場が単なる知識の有無だけでなく、論理的な思考力を高く評価していることの証でもあります。しかし、この力は一朝一夕には身につきません。中2で合同証明、中3で相似証明を習う以前の段階から、論理的に物事を考える習慣をつけさせることが重要です。
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【実例(実話)】
よく、夏とか冬の講習になると、「普段は英語と数学を通常の授業契約をしているから、理科とか社会を織り交ぜて提案しようと思います」という教室長がいます。
CROSS M&A(クロスマ)アドバイザーは、全く逆です。
「普段、英語と数学をやってもらっているから、もっと英語、とりわけ数学は増加提案をしよう」です。
どちらが結果が出るか、是非2~3シーズンで統計をとってリサーチしてみてください。後者のほうが確実に予定通りの結果が出るはずです。
これが結論ではあるのですが、一応よく出てくる会話をご紹介いたします。
「お母様、こちらが今回花子さん向けに考えた計画です。数学は確かに通常の授業でも実施しているのですが、冬の講習でこの内容で是非考えて頂きたいのです。
メインは関数と証明ですね・・・・」
この後のトーク展開は、ここに書くとあと3000~6000文字要しますので、割愛致します。
でもこの内容で、ある話をすると、ほぼ99.9%の保護者がまったく同じ反応を示します。要するにほぼ100%です。
違う反応をされたことがないのです。100%と言ってもいいのですが、世の中に100はないと言われますので、とりあえず限りなく100%に近い反応と申し上げておきます。
その反応、つまり保護者の言質が取れたその瞬間から、保護者は私の話にNOと言えなくなります。
それぐらい威力があります。
数学を軸にしたカリキュラムの具体的な提案
では、具体的にどのようなカリキュラムを組むべきなのでしょうか。私は、数学を単なる教科の一つとしてではなく、
①他の教科の土台となる「思考の道具」として位置づけるべき
だと考え、
②同時に数学が苦手だったお母さんが圧倒的に多い
からこそ、話がスムーズになる。
1. 小学校からの一貫した論理思考教育
中学で突然始まる証明問題に対応できるよう、小学校の算数から「なぜそうなるのか?」を言葉で説明する練習を導入します。例えば、「面積が10平方cmの長方形を2つ作りなさい」という問題の答えに至った理由を、言葉で説明させるのです。「縦5cm、横2cmだから、5×2=10になります」といった簡単な説明でも構いません。この積み重ねが、中学での証明問題への抵抗感をなくし、論理的に物事を考える習慣を身につけさせます。
2. 全教科横断的な数学的思考の導入
数学の論理的思考は、数学の授業だけで完結するものではありません。理科の実験結果を分析する際、グラフを作成し、その傾向から法則性を導き出すのは数学的思考です。社会科の授業で、人口推移のデータから社会の動向を予測するのも統計学的な思考力が求められます。国語の文章読解でも、筆者の主張を支える論理構造を読み解く力は、証明問題の構造を理解する力と共通しています。
このように、数学で培った思考力を他の教科でも積極的に活用する機会を設けることで、生徒たちは数学が実社会や他の学問の基盤となる重要な力であると認識するようになります。
3. 探究的な学習の重視
中1から中3まで、関数や証明を軸にした探究的な学習をカリキュラムに組み込むことを提案します。
例えば、中1の比例・反比例の単元で、「スーパーの特売セールで、どの商品が最もお得か?」という課題を与えます。生徒たちは、商品Aは「3個で200円」、商品Bは「5個で300円」といった情報を、比例の関係式を用いて分析し、最もお得な商品を探します。
中3の二次関数では、「ボールを投げたときの放物線の軌道を予測し、最も遠くまで飛ばすにはどうすればよいか?」といった課題に取り組ませます。こうした探究的な学習を通して、生徒たちは数学が実社会と密接に関わっていることを肌で感じ、自ら学ぶ意欲を高めていくでしょう。
4. 保護者も苦手だったからすぐに受け入れれる
これは確率論とか当てはまるのでしょうか。私は、今まで数千人と面談をしてまいりましたが、お母様が面談に来られる可能性が90%、お父様が面談に来られる可能性が8%、またはお父様とお母様が一緒に来られる可能性が2%ぐらいだと思っております。
地域によってもあるかもしれませんが、何しろとにかく対応する保護者はお母様であることが多いです。
今の学生たちも理系の女子が少ないことからもわかるように、1970年代、1980年代、1990年代と親御さんの世代を考えてみると、やっぱり理系の女子は少ないです。
つまりいま面談に来られるお母様たちは、「数学が苦手だった」または「数学が苦手」である可能性が非常に高いのです。
だからこそ、話が通る!
ということです。
自分が苦手なのですから、我が子も「きっと苦手」という確信めいたものはないにせよ、計算は出来るけれど文章題が・・・、とか、
図形になると途端に・・・
というのは、実は我が子を見ていながらも「お母様ご自身もそうだった」という読みが出来ます。
勿論、勝手な想像で決めつけることはしません。
なので、
「お母様は、こういう問題いかがですか?」
そう聞くと、
途端に手を顔の前でぶんぶんと左右に振って
「いえいえいえいえ、私も全然だめなんです」
これに類する反応がとんでもなく多かった経験から保護者ご自身が同様だったということが判明し、この項目の結論に至っています。
数学教育がもたらすもの:多様な選択肢を拓く力
数学的思考力は、単に難関大学に合格するためだけの力ではありません。これからの社会は、AIやデータサイエンスといった分野がますます重要になってきます。こうした分野で活躍するためには、膨大なデータを分析し、そこから意味のあるパターンを見つけ出し、論理的に結論を導き出す力が不可欠です。それは、まさに中学の数学で培うべき力そのものです。
数学を軸にしたカリキュラムは、将来の選択肢を狭めるどころか、むしろ広げることにつながります。理系に進む生徒はもちろんのこと、文系に進む生徒にとっても、論理的な思考力や問題解決能力は、あらゆる分野で役立つ普遍的なスキルです。法律、経済、社会学、どのような分野に進んだとしても、物事を論理的に捉え、筋道を立てて考える力は、成功の鍵となります。
結論:数学教育の再定義
私は、中学のカリキュラムを、英語ではなく数学を軸に再構築することで、生徒たちの力をより高められると確信しています。もちろん、英語の重要性が低いと言っているわけではありません。グローバルな社会において、英語はコミュニケーションの必須ツールであり、その学習は今後も欠かせません。しかし、英語が「何について話すか」を可能にするツールだとすれば、数学は「どのように考えるか」という思考の土台を築くツールです。
数学が得意な生徒も、苦手な生徒も、すべての生徒が、論理的に考え、問題解決に取り組む力を身につけること。これが、これからの時代に求められる教育のあり方です。数学を単なる受験科目としてではなく、深く思考するための中心に位置づけること。この改革こそが、これからの日本の教育に求められているのではないでしょうか。
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