学習塾・習いごと教室の看板は集客の要!プロが教える3つの看板戦略

学習塾や習いごと教室に関わらず、店舗を構えて営業する場合、看板の重要度は高いです。

看板は24時間眠らない営業マン。看板を買うのではなく、「雇う」という感覚で

それは、地域の住民、特に保護者や子どもたちに教室の存在を知ってもらい、信頼感を築くための重要なブランディングツールとも言えるでしょう。

保護者が忙しい夕方から夜にかけての時間帯に、子どもを送り迎えする際や、仕事帰りにふと目に留まるような、明るく印象的な看板は、問い合わせのきっかけを大きく左右します。看板のクオリティは、教室の第一印象を大きく左右し、ひいては集客に直結します。

この記事では、夜間でも高い視認性を誇る「内部照明式」と「スポットライト式」、そして手軽に導入できる「ガラスカッティングシート」の3種類の看板に焦点を当て、それぞれの特徴、メリット・デメリット、そして具体的な費用やメンテナンスのポイントまで、プロの視点から徹底解説します。


1. 内部照明式看板:夜間でも圧倒的な存在感を放つ

内部照明式看板は、看板の内部にLEDなどの照明を組み込み、パネル全体を内側から均一に光らせるタイプの看板です。特に夜間の視認性が非常に高く、駅前や大通り沿いなど、通行量の多い立地でその効果を最大限に発揮します。

メリット

  • 高い視認性:暗闇でも遠くからでもはっきりと看板の文字やロゴを識別でき、高い集客効果が期待できます。
  • 洗練されたデザイン:看板全体がムラなく明るく光るため、清潔感と信頼感のある印象を与えます。
  • 優れた耐久性:屋外使用を前提に設計されており、風雨に強く長期間使用できます。

デメリット

  • 高コスト:看板本体の製造費に加え、電気工事が必要なため、初期費用は高くなりがちです。
  • メンテナンスの手間と費用:内部のLED交換や配線の修理には、専門業者に依頼する必要があり、その都度費用が発生します。
  • 経年劣化のリスク表面のシートやアクリルが安価なものだと、色褪せやひび割れ、表面の剥がれなどが発生し、見た目が悪くなります。特に赤系統の色は紫外線の影響を受けやすく、注意が必要です。

LEDの寿命と交換費用

内部照明式看板のLED寿命は、一般的に4万~5万時間とされています。これは、1日10時間点灯させた場合、約10年〜13年に相当します。ただし、寿命が近づくと徐々に明るさが落ちてくるため、視認性維持のためには早めの交換が推奨されます。

  • 交換費用:交換するLEDの種類や看板のサイズ、設置場所の高さによって大きく変動しますが、LEDの本体価格に加えて、高所作業車や電気工事士の人件費などがかかるため、数万円から数十万円かかるのが一般的です。

事例(実話)コーナー

【実例(実話)】
内部照明式は、「内照式」と略して言います。CROSS M&A(クロスマ)のアドバイザーは今まで何個もこの内照式看板を作成依頼をしましたが、コスト的には60万円から80万円ぐらいです。
正直なところ、ひと昔前のほうが「材質」はいいです。

人件費や部材の金額が上がっているため、「ひと昔前」と同等品質のものを作成依頼しようとすれば、恐らく30%~50%ぐらいコスト高になっていることでしょう。

しかし、学習塾・習いごと教室の看板は明るいほうが断然いいです。
理由は、保護者および生徒が来られる時間が夕方から夜だからです。

季節講習の時期以外であれば、営業をしているメインの時間帯が、夕方から夜になります。

・保護者の活動時間
・塾に面談に来る時間
・子どもを迎えに来る時間
・悪天候のときなど子どもを送ってくる時間
・日が短くなった秋から冬の時間

いずれも夕方から夜です。
入り口付近が暗いよりは明るい方が安心感があると思います。

内照式とスポットライト式のいわゆる「電球のもち」は、内照式に軍配が上がります。実はスポットライトも何度も経験しています。

スポットライトの電球もLEDですが、外に晒されているからでしょうか。もちはイマイチでした。


2. スポットライト式看板:デザイン性を活かした柔軟な演出

スポットライト式看板は、看板本体には照明を内蔵せず、外部に設置したスポットライトで看板を照らすタイプです。看板自体の素材や質感を活かしたデザインにしたい場合に適しています。

メリット

  • デザインの自由度:木材や金属、タイルなど、看板本体の素材をそのまま活かすことができ、個性的な雰囲気を演出できます。
  • 低コスト内部照明式に比べて看板本体の構造がシンプルになるため、初期費用を抑えられます。
  • メンテナンスの容易さ:照明器具が外部にあるため、電球交換が比較的容易です。業者に依頼する場合も、内部照明式よりは作業がシンプルで費用も抑えられます。

デメリット

  • 視認性が劣る場合がある:均一に光らせることが難しく、看板全体がくっきりと見えない場合があります。
  • 光のムラ:光の当て方によっては、看板に影ができたり、まぶしく感じさせたりすることがあります。
  • 経年劣化のリスク:看板本体のデザイン部分が安価なシートなどで作られている場合、内部照明式と同様に色褪せや剥がれが起こる可能性があります。

LEDの寿命と交換費用

スポットライト式看板のLED寿命は、内部照明式と同様に4万~5万時間が目安です。

  • LED1個の料金:スポットライトに使用されるLED電球の本体価格は、メーカーやW数によって異なりますが、数千円から1万円程度が相場です。
  • 交換料金:交換は比較的簡単ですが、高所作業が必要な場合は専門業者に依頼する必要があります。高所作業料金や出張費を含めると、数万円かかることが一般的です。

事例(実話)コーナー

【実例(実話)】
スポットライト式の看板も経験がありますので、ここに記載します。

スポットライトのほうが向いている味わいのある店舗ならば、スポットライトはいかにもウォームな雰囲気があって、個人的には好きなのですが、保護者と生徒の活動メインの時間帯からすると、スポットライト式を選んだ場合は、照度をかなりあげたほうがいいと思います。

つまり、スポットライトの数そのものを増設するなどです。

スポットライトよりも内照式を選択する派ではありますが、以下の2回事例でどちらかといえば仕方なくスポットライトにしたという経緯です。

◆ケース①

元々スポットライトの土台があり、看板設置の選択肢としてスポットライトにしたほうが各段にコストが低減できたから。

物件によっては、最初からスポットライトがついているケースがあります。その場合は元からの土台を活かしたほうがいいです。上述のとおり、球そのものは数千円(※実際は7000円ぐらい)ですので、10個つけても7万円+作業工賃+電気工事費でした。

◆ケース②

壁面の強度から、内照式だとその重さに耐えられない可能性があるため、仕方なくスポットライト式にしたケース。

内照式は、それなりの厚みがある看板になります。そして、前面からカパッと開けて、内部にLEDがある仕組みですので、それなりのメカニカルな仕組みになっています。
よって、重量がありますので、壁構造によっては、物件オーナー、管理会社からNOとなる場合があります。
または、重量的には問題ないものの、例えば1F店舗で、2Fより上は実際に住居用として賃貸されているる場合には、看板として設置できる種類が限定されることがあります。

この2つめのケースの際は、重量面でもNGで、上に住民がいるため、スポットの土台もNGでした。そのため、どのような看板になったかというと・・・外照式ファザード看板という形式です。

一般的なスポット照明の場合には、どうしてもアームが必須です。その前面部分への出っ張りも難しい場合の新方式とでもいいましょうか。看板の上に横長のLED照明が付くタイプです。

結論から申し上げて、
クロスマアドバイザーとしては、スポットライト方式、そしてこの上の図にあるような看板の上にLED照明がつくタイプどちらもオススメできません。

スポットライト方式の電球切れ・・・けっこう多いです。そのたびに電気関連の人に依頼して高所作業だとかなんだとかでコストが発生します。
自分でできない内容ですからどうしても業者頼みになります。
その頻度が少なくないはずです。
内照式は、何度も使っていますが、15年ぐらいノーメンテナンスでも大丈夫なぐらいです。(それはもしかしたら運が良かっただけかもしれませんが)

そして、上記の画像のようなタイプ・・・本当にお勧めしません。
暗いです。

明るいです!と業者さんは言うかもしれません。

いえ、断じて明るくありません。
暗いです。


ですから、やめたほうがいいです。例えそのコストが内照式の3分の1で出来ると言っても内照式のほうがいいです。

本当に暗いです。

スポットライトのアームが最初からついている場合のコスト低減策としてなら、100歩譲って妥協せざるを得ないのですが、
やはり教室前が暗い場合、保護者も生徒もそれだけで及び腰になります。

さらに申し上げれば、

看板は24時間眠らない広告塔です。

看板のコスト、いわゆる外装費用として、もっともお金をかけたほうがいいのが看板です。通常の事務所仕様物件(スケルトンはやめておきましょう)で開始するのであれば、外装費用=看板費用と捉えて頂き、そのコストを無理やり頭のをスイッチして「人件費」として捉えると、自分自身で納得が出来ます。

看板は、通常タイマーも付属セットですから、何時から何時まで看板の電気をつけたいという場合に、夏と冬で点灯時間を調整してもいいでしょう。

夕方から夜に威力を発揮する学習塾・習いごと教室の看板の電気が自動で点灯するとき、

「眠らない営業マンが出勤した!」ぐらいの気持ちで5年、10年とやってみてください。


3. ガラスカッティングシート:手軽さとカスタマイズ性が魅力

窓ガラスに直接貼り付けるカッティングシートは、教室の情報を手軽に、そしてデザイン性高くアピールできる看板として人気です。ただし、素材選びを誤ると大きな失敗につながるため、慎重な検討が必要です。

メリット

  • 低コスト:他の看板に比べて製作・施工費用を大幅に抑えられます。
  • 施工が早い:窓ガラスに貼るだけなので、短期間で設置が完了します。
  • デザインの自由度:文字だけでなく、ロゴやイラストも自由にデザインでき、教室の雰囲気を手軽に演出できます。

デメリット

  • 素材による劣化:安価なシートは数年でひび割れや色褪せが起こり、見栄えが悪くなります。特に赤系統は顕著に色褪せします。
  • 内部が暗くなる光透過性が低い(遮光性が高い)シートを選ぶと、せっかくの窓から光が入らず、教室内部が暗くなることがあります。
  • 剥がれ・傷のリスク:シートの端から剥がれてきたり、意図せず傷ついたりする可能性があります。

カッティングシートの種類と料金相場

カッティングシートには、耐久性や用途に応じて様々な種類があります。

種類特徴耐久性料金相場(1㎡あたり)
PVCシート(短期用)発色が良く、低コスト。イベント用など短期間の利用が主。1年〜3年5,000円〜10,000円
中長期用シート一般的な看板用途で最も多く使われる。UVカット加工が施され、耐久性が高い。5年〜7年10,000円〜15,000円
長期屋外用シート高品質な素材で、特に屋外での長期使用に耐える。7年〜10年15,000円〜25,000円
乳白シート光を透過させるタイプ。内部照明と組み合わせることで夜間も明るく見える。5年〜7年12,000円〜20,000円

※料金はデザインや施工費を含まないシート本体の相場です。

カッティングシートを選ぶ際は、必ず「中長期用シート」以上のグレードを選び、光透過性(乳白タイプなど)やUVカット加工の有無を確認することが重要です。


優良看板業者の選び方

看板は一度設置すると長く使うものです。そのため、信頼できる業者選びが最も重要です。以下のポイントを参考に、東京、千葉、埼玉、神奈川で口コミの良い業者を選定しました。

業者名特徴所在地強み口コミ・評価
株式会社コトブキ企画から施工まで一貫して手掛ける老舗。丁寧なヒアリングとデザイン提案に定評あり。東京都提案力、デザイン力、確かな施工技術高評価、リピーターが多い
有限会社サンエイ企画看板から内装まで幅広く対応。顧客の要望に合わせた柔軟な対応が魅力。千葉県幅広いサービス、迅速な対応丁寧な仕事、良心的な価格
株式会社ファスト企画・デザイン・製作・施工までワンストップ。特にデザイン性の高い看板が得意。埼玉県企画力、デザイン力想像以上の仕上がり、担当者の対応が良い
看板本舗インターネットを介した全国対応の業者。リーズナブルな価格設定が人気。神奈川県低価格、短納期料金体系が明確、全国どこでも対応

※上記は一般的な評判に基づいた一例です。ご依頼の際は、複数の業者から相見積もりを取り、デザインや提案内容を比較検討することをおすすめします。

※実際にクロスマが依頼したことがない業者ですがネット評判を元に掲載しました。

事例(実話)コーナー

【実例(実話)】
学習塾や習いごと教室の物件選びの記事でも書きましたが、間口が広いほうがいいです。その際、前面にガラス面があるところを是非選びましょう。
前面にガラス面がない、間口が狭い物件を選んだ場合は、集客に大きな影響を及ぼします。

ダメなものはダメなので、妥協しないで選択したほうがいいです。

さて、カッティングシートの件で、新規開校を目指す方に断じて御伝えしておきたいのが、数点ございます。

◆どんなことがあっても「光透過性」を選ぶ

◆赤系統は色褪せする

◆カッティングシートは安いものはすぐにひび割れする

この3つです。

特に光を透過しないタイプのシートを貼るとどうなるかと言うと・・・それだけで教室内の照度が思い切り下がります。
そして最悪なのは、夜になると余計にその暗さが目立つ
のです。
光を透過しないがために、内部から見ると、自分の姿が窓にはっきりと映る鏡効果みたいになってしまいます。
この点は、最初に絶対に業者に念押ししておいたほうがいいです。

それと、赤の色褪せはもう皆さんご存知の通りです。これは、太陽光に含まれる紫外線が赤色の色素を分解してしてしまうからです。

車の塗装を思い浮かべるといいです。
赤い車は、経年で色褪せが目立っています。それと同様のことが看板でも起こります。

そして、ひび割れ、剥がれ問題・・・これは街中を歩いて、実際に看板を見て回るとわかります。たまにカッティングシーととか、壁面設置の看板そのものがひび割れていたり、酷いものは剥がれて、まるで日焼け跡の素肌から皮膚がボロボロ剥がれおちていくかのような悲惨な状態になっているものがあります。

コストって考えようですが、無駄なコストは払いたくないです。
看板を設置して、カッティングシートをつけて、1年、2年、3年程度でボロボロになるのが普通でしょうか?
私は異常だと思います。

そうならないように業者さん選択及び、材質選択はとても重要ですので、きちんと説明をしてくれる業者さん、プロの業者さんに依頼しましょう。


まとめ:教室の顔となる看板選びの3ステップ

  1. 立地とターゲットを分析する
    • 大通り沿いなら内部照明式で遠くからアピール。
    • 住宅街ならスポットライト式で上品な雰囲気を演出。
    • 手軽に窓面を活用するならガラスカッティングシートで情報を発信。
  2. 予算と耐久性のバランスを考える
    • 長期的な集客を考えるなら、初期費用が高くても耐久性の高い内部照明式が効果的。
    • コストを抑えつつ、個性的なデザインを求めるならスポットライト式
    • 手軽さを重視し、更新頻度が高いならガラスカッティングシート
  3. 信頼できる業者を選ぶ
    • 提案内容、デザイン力、施工実績などを比較し、納得のいく業者に依頼する。
    • 特にカッティングシートは、安価な素材を選ぶと後悔するため、必ずプロの意見を聞く。

あなたの教室の魅力を最大限に引き出す看板を見つけ、地域の学びを照らす存在として輝きを放ってください。

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